くらし☆解説「エボラ出血熱と日本」まとめ

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NHKの『くらし☆解説「エボラ出血熱と日本」』の内容を中心に、ニュースでの内容やネット上の情報も合わせてまとめていきます。

世界一感染症対策が進んでいる国といわれるアメリカでエボラ出血熱患者が発生ました。番組でも解説員が『驚きだ』と表現していたように、アメリカは他国からの細菌兵器による攻撃などを想定した備えをしてきていることもあって、こうした感染症対策は一番取組ができていると考えらています。

そのアメリカで感染者が複数出ているということは日本は大丈夫かと不安にもなりますが、アメリカも日本も、感染症に対する備えは発達していますので、もし発生したとしても、アフリカのようには感染は広がらないと思われます。

【現状】
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ギニア
 感染者1519人
 死亡者862人

シエラレオネ
 感染者3410人
 死亡者1200人

リベリア
 感染者4262人
 死亡者2484人

世界
 感染者9191人
 死亡者4546人

WHOによると、このまま感染者が増え続ければ、12月には毎週1万人の感染者が出る可能性があるそうです。

【なぜ収まらない?】
そもそも、エボラ出血熱は、感染者の血液、排泄物などに触れることで感染すると言われています。空気感染はしないと考えられていますが、それでも、患者を隔離することが非常に重要です。
しかし、現在流行している西アフリカでは、人口密集地で発生したこと、そもそも医療体勢が不十分であること、感染症に対する人々の知識が不足していることなどもあってエボラウイルスを抑え込むことができなくなっています。

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【アメリカでの感染はなぜ起こった?】
アメリカでの感染は、リベリアから入国してきたリベリア人男性が発症したことで確認されました。その後、この男性の治療に携わった病院関係者2名も感染が確認されています。

このリベリア人男性はリベリアでエボラ出血熱患者と接触したために感染したと思われますが、アメリカで初期症状が出た際にアメリカの病院も見逃してしまっています。

エボラ出血熱の初期症状はアフリカで流行しているマラリアなどとも非常に似ており、詳しく調べないと診断できません。

リベリアという流行国から入国している点にもっと留意すべきだったといえますが、リベリア人であるという情報そのものが軽く扱われていた可能性もあるようです。

また、この男性経由で二人の看護師が感染しています。
防護服を着用して治療にあたっていたそうですが、それでも防ぎきれなかったため、訓練不足を指摘する声がある一方、CDC(米国疾病対策センター)は完全防備のご防護服の着用を病院関係者に求める事態になっています

12日に一人、14日にもう一人の感染が確認されています。さらに、このうちの一人は感染が確認される前の13日に飛行機に搭乗しており、同じ機に搭乗していた乗客は監視対象になっています。

【日本での対策は?】
日本の場合、外国からの入国口は限られますので、水際対策を強化する方向で動いています。
どこから来たか、発熱や下痢などの症状がないかを申告してもらい、症状が出ていればそのまま診断、必要に応じて隔離治療という流れになります。
また入国時点で症状が出てなくとも、最大潜伏期間である21日間のうちに症状が出てしまったら近くの保健所へ連絡するようになっています。
さらに、流行国であるギニア、リベリア、シエラレオネの3か国に滞在した人は全員、入国後21日間は検疫所に健康報告をするよう義務付けられています。

【治療体制は?】
日本では保健所や医療機関でエボラ出血熱などの深刻な感染症を把握した場合は、全国47か所にある感染症指定医療機関への届け出が義務付けられています。

こちらに患者は収容され、隔離治療を受けます。

現在はエボラ出血熱患者の発生を想定した搬送や防護服の扱いに関する実地訓練を重ねている最中です。

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