ウォーキングの最適歩数!一日一万歩は健康に悪い~羽鳥慎一モーニングショーより

みなさんは、健康維持のために1日にどのくらい歩くのを目標にされていますか? 
テレビ朝日系列の『羽鳥慎一モーニングショー』の番組中でウォーキングの特集が放送されました。

厚生労働省のホームページでは、1日1万歩が理想だと明記されています。私は、このコーナーを見るまでは、そのくらい歩くのが理想だと思っていました。

しかし、2000年から現在進行形で行われている研究があり、その15年間という長い調査の結果、新しくわかったことがあります。それは、なんと「1万歩は歩き過ぎ」で、体に悪い、健康上よろしくないというのです。

1万歩が歩き過ぎというのであれば最適な1日あたりの歩数はどのくらいなのでしょうか? 興味深い研究内容や歩数と病気予防の関連性についてもまとめてお伝えします。

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歩き過ぎるとどのようなことが起こるのか?

今回、ウォーキングについて新たにわかったことを説明されたのは、東京都健康長寿医療センター研究所の青栁幸利氏です。

歩き過ぎるとどのようなことが起こるのか、青栁氏によるとヒザ・腰を痛め、免疫力が低下する、動脈硬化も招いてしまうリスクがあるといいます。

現在、毎日1万歩以上を目安にウォーキングをされている方は少し要注意だということになりそうです。1万歩のウォーキングをしんどいと思われている方、その感覚は間違っていなかったのかもしれません。

それでは、最適な歩数というのはどのくらいなのでしょうか? 引き続き見ていきます。

病気予防ウォーキングに最適な歩数は1日8000歩!

これは、先述した2000年から現在進行形で行われている調査結果から割り出された歩数なんだそうです。

群馬県の中之条町という人口約1万7000人の自治体において、2000年から15年間、65歳以上の方約5000人を対象とし、そのうち500人が24時間365日ずっと“活動量計”なるものを付けてくれたおかげでこの研究が成立したそうです。

同研究は、500名の方に活動量計を付けるようによく説得しましたね。と世界からも称賛を受けた「奇跡の調査」だと言われているようです。

青栁氏によると、8000歩の運動量によって、2012年5月の段階で1人あたりおよそ2万3160円だった中之条町の70歳~74歳の方の医療費は、2年後の2014年5月には1人あたりおよそ1万6260円まで下がったそうです。

8000歩が最適だという根拠は、研究開始当初に8000歩、歩きましょうと呼びかけたわけではなく、長期間の調査結果から自然と導き出された歩数なんだそうです。

中之条町の医療費が下がってきたことから、8000歩が最適なウォーキングであるという結論に至ったようですね。

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この研究のことを青栁氏は『一日一万歩はやめなさい!–15年、5000人を超す調査でわかったスゴイ健康法(廣済堂健康人新書)』という著書でまとめておられるようです。そのほか、『あらゆる病気を防ぐ 「一日8000歩・速歩き20分」健康法: 身体活動計が証明した新健康常識』、『やってはいけないウォーキング(SB新書)』を出版されています。また『大判図解 運動しないで長生きできる!「メッツ健康法」(TJMOOK)』というムック本も出されています。


さらに、この調査で分かったことは、高血圧、糖尿病、骨粗しょう症、動脈硬化といった病気予防が適度な運動で期待できるということでした。

8000歩ってどのくらいの時間と距離になるの?

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羽鳥慎一モーニングショーより

8000歩ウォーキングするのにどのくらい時間がかかるのかといえば、日頃ウォーキングをしているスタッフが活動量計を付けて検証したところ、だいたい時間にして70分、距離にして6㎞くらいでした。やはり個人差があるとは思います。

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羽鳥慎一モーニングショーより

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活動量計は、消費カロリーや歩数、歩行距離、脂肪燃焼量など健康維持を目的とした身体活動に関連したデータを記録してくれる機械(デバイス)です。サイズは小型で、家電量販店などで販売されています。防水機能はもちろん、最新型ではスマートフォン・アプリと連動しているものもあるようです。

ウォーキングにはメリハリが必要

ウォーキングは、ただ歩けばよい。と思っていませんか?

ウォーキングは、散歩感覚ではなく、わかりやすくいえば早歩き。

歩幅を広くとって、いつもよりちょっと早いぐらいのペースで歩くのが理想

なんだそうです。わかりやすくいえば、だらだら歩いている人を追い抜くようなスピードです。

そして、ここが重要なポイントになるのですが、

8000歩のウォーキングのなかで「中強度の早歩き」を20分取り入れることが健康に効果的

だというのです。

ふつうのウォーキングでは時速4.2㎞くらいで歩くところ、中強度の早歩きでは、時速5㎞くらいまでスピードを出します。どのくらいのテンポかといえば1秒で2歩すすむような感じの速さなんだそうです。この速さで20分歩くのが良いようです。会話ができるくらいの早さです。

会話ができないくらいの強度の早歩きになると、心肺機能は高まり筋肉はつくのですが、病気になりやすくなるようです。

20分の中強度の早歩きは、20分間連続しても、分割しても良いそうです。また、普段の行動や家事でも中強度の早歩きと同様の効果を得られるといいます。例えば、買い物に行って階段を上がる、掃除、草むしりがちょうど良い運動量となるようです。

なお、歩くときのフォームですが、そんなに気にしなくても大丈夫だそうです。

研究で分かった病気予防と歩数の興味深い関係

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羽鳥慎一モーニングショーより

青栁氏によると、

5000歩で脳卒中や心疾患、認知症という重大な病の予防
7000歩(うち15分は中強度の早歩き)で骨粗しょう症・動脈硬化の予防
8000歩(うち20分は中強度の早歩き)で高血圧・糖尿病の予防

につながるということです(うち7分30秒は中強度の早歩き)。

しかも、最も興味深かったのが、病気予防という観点からは、

8000歩以上歩いても、20分以上中強度の早歩きをしても、その効果は頭打ちでほとんど変わらない

ということです。

まとめ

最後に、青栁氏は「老化は足から始まる」ので少しでも歩くのは大事だといいます。

これまでウォーキングをしてこなかった方がいきなり70分8000歩の運動から入るのは正直キツイと思います。腰やヒザが弱い方・疲れやすい方は、まずは無理のない範囲から始め、時間をかけて8000歩うち20分の中強度の早歩きをできるように徐々に運動量を増やすと良いと思います。

※青栁氏は「速歩き」として提唱されているようです。




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