帯状疱疹初期症状と対処~発疹・水ぶくれ・かゆみ~きょうの健康より

先日の「きょうの健康」では、帯状疱疹の初期症状と対処方法について、 横浜市立大学附属市民総合医療センターの蒲原毅准教授が解説していました。重症化すると、日常生活に支障をきたすこともある帯状疱疹について、番組を元にまとめておきます。

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帯状疱疹とは?

蒲原先生によると、下の画像のように、帯状疱疹の初期段階では、背中から腰の片側に発疹が出るそうです。その後、その発疹が水ぶくれになり帯状に拡がっていくとのことです。

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きょうの健康より

帯状疱疹の発症し始めでは、軽い痛み又は、かゆみだけを感じることもありますが、そのかゆみが次第にとても強い痛みに変わっていくのだそうです。
帯状疱疹は、体の片側にだけ拡がるという特徴があり、顔、頭、胸、そして背中に発疹が現れやすいそうです。

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帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスです。 蒲原先生によると、このウイルスは水ぼうそうのウイルスと同じで、水ぼうそうにかかったことのある人は、誰でも帯状疱疹になる可能性があるとのことです。これは、水ぼうそうは完治しても、ウイスルが死滅するわけではなく、神経に潜んでいるからだということです。

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きょうの健康より

上の画像のように、背中に発症する場合は、背中の中心にある末梢神経を通って、ウイルスが皮膚表面に拡がるので、体の片側にだけ症状がでます。

番組では、宮崎県が長年にわったって調査をした、1年間の帯状疱疹の男女別、年代別の発症頻度について紹介されました。

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きょうの健康より

グラフを見ると、性別に関係なく50歳を超えると帯状疱疹の発症が増えるということがわかります。これは、加齢にともない抵抗力が弱くなるからだそうです。番組では、帯状疱疹ウイルスを活性化させるその他の要因として、過労、ストレス、がんや糖尿病による免疫力の低下や免疫抑制薬の服用による副作用があげられていました。

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きょうの健康より

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帯状疱疹と間違えられやすい疾患

帯状疱疹の初期の段階では、あせもと勘違いしてしまう場合もあるかもしれません。あせもは、首や肘の内側など汗のたまりやすい場所に発疹が現れ、かゆみを伴います。けれども、帯状疱疹は、痛みをともない、症状が進むと水ぶくれになるという違いがあります。

mametisiki番組では、紹介されていませんでしたが、帯状疱疹と混同されやすい病気として単純ヘルペスがあります。二つの病気の違いをわかりやすく解説した本が出版されています。
「痛みを残さない帯状疱疹 再発させない単純ヘルペス」漆畑 修

帯状疱疹が悪化すると?

蒲原先生によると、皮膚の症状は20日間ほどで治るそうですが、重症化させないためにも必ず受診するべきだそうです。
重症化すると眠れないほどの痛みを伴うだけではなく、運動神経に影響して腕が上がらなくなったり、尿が出なくなったりすることもあるそうです。また、顔面神経麻痺の症状が出ることもあるとのことです。さらに、後遺症として神経痛が残る場合もあると 蒲原先生は説明していました。

早急に受診する必要がある

帯状疱疹の場合は、発症から3日以内に抗ウイルス剤を服用しなくては、ウイルスを減らす効果がなくなってします。ですから、帯状疱疹かなと思ったら、土日でも緊急外来を受診する等、なるべく早く対処しなくてはいけないそうです。

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きょうの健康より

抗ウイルス薬以外に処方される薬には、消化鎮痛薬(皮膚の炎症を抑える)、抗てんかん薬、オピオイド(神経の痛みを和らげる)があるとのことです。

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きょうの健康より

痛みがあるからといって、内科や整形外科を受診するのではなく、必ず、皮膚科で診察を受けるのが大切だとのことです。帯状疱疹は、痛みを感じる場所に発疹がでるというのがポイントです。そのことを念頭に置いておくと、受診の際に役に立つと蒲原先生は説明していました。

帯状疱疹発症期間中の生活

帯状疱疹の痛みを和らげるには、体を休めると良いとのことです。そして、気を紛らわすために外出するのもお勧めだそうです。また、入浴や湯たんぽで体を温めるのは良いですが、神経痛を悪化させる可能性があるので体を冷やすのは避けなくてはいけません。

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きょうの健康より

湯船から家族に帯状疱疹が感染ることはありませんが、患部を触ると感染することがあるそうです。また、患部は、石鹸の泡でなでるよう洗い、清潔にしておくことが重要です。

まとめ

体に発疹のでる病気は帯状疱疹の他にいくつかあるので、知識がなければ、なかなか初期の段階で帯状疱疹だと気がつくのは難しいと思います。けれども、今回の番組の内容を頭に入れておけば、もしも、自分や家族に帯状疱疹だと疑われる症状が出てしまったら、様子を見るということはしないで、すぐに受診するという決断ができそうですね。

 


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