先日の『世界一受けたい授業』では、「自律神経を整えること」がテーマでした。
今年上半期の実用書部門ベストセラーの第1位は「聞くだけで自律神経が整うCDブック」という本で、60万部以上が売れたそうです。この本の著者、順天堂大学の小林弘幸教授が自律神経の働きと、整えるコツについて説明していました。
師走のあわただしさや、室内外の気温差により、これから自律神経が乱れる時期になるそうで、知っておきたい内容です。
自律神経とは
ラグビーの五郎丸選手の集中力を高めるポーズをはじめ、野球のイチロー選手、体操の内村選手など、一流のアスリートはルーティン=決まった動作を持っています。このルーティンが自律神経を整えるのに役立っているのだとか。
自律神経は、呼吸や心拍、体温調節など、自分の意思とは関係なく体の機能を調節しているもの。自律神経には交感神経と副交感神経があります。
副交感神経= 心拍数を下げ、リラックスさせる
この交感神経と副交感神経は、1:1の割合で働いているのが好ましく、交感神経が高いとパニック障害や更年期障害の症状が出たり、逆に副交感神経が高いとうつ的な症状が出るそうです。
ストレスを抱える現代社会では、交感神経が高い人が多いそうです。
本当に自律神経が整うCDを聞くだけで整うのか?
年齢も職業もバラバラの男女6人で実験をしていました。
CDを聴く前に自律神経を測定すると、6人とも圧倒的に交感神経が優位でした。
世界一受けたい授業より
その後、CDを15分間聴いてから再度測定すると、個人差はあるものの、1人を除いて副交感神経が高まり、前よりバランスが回復していました。
世界一受けたい授業より
小林教授は、このCDを聴くときはぼーっとしながら流して聴くのがよいと推奨しています。自律神経が整う曲は、繰り返しのフレーズが重要で、知らない曲のほうがいいのだとか。好きな曲はよくないとのこと。好きなので意識してしまい、交感神経を高めてしまうのだそうです。
簡単にできる自律神経の整え方
例えば、仕事で怒られてイライラし、交感神経が高まったときは、疲れない程度に「階段を上り下りする」といいのだとか!その理由は、血流が改善することで副交感神経が高まるからだそう。
イライラしたとき、その場でできることとして、「ため息をつく」といいのだそうです。吐く息が自律神経のセンサーに作用するからだとか。長く息を吐くことがポイントで、吐く息が短いと逆に交感神経が上がるそうです。
ここで、出演者の自律神経バランスを測定した結果のランキングの発表がありました。
世界一受けたい授業より
自信があると言っていた瀬古利彦さんでしたが、友達とワイワイするというストレス解消法に、小林教授からNGが。話すというのは交感神経を上げる行為なのだそうです。
また、井上裕介さんの、さびしいので誰かにいてもらって、しゃべりながら寝るというのは、小林教授によると「最悪」だとか。相手のことや時間など気にすることが多すぎて、結局ストレスにつながるそうです。
ストレスバランスが1位だった佐藤栞里さんも、丸一日自律神経を測定できる測定器を着けた状態で密着すると、本人が感じていないときに意外と交感神経が高まっていて、本人の自覚と実際は一致しないことがわかりました。
小林教授は、自分自身の状態を知ることが重要で、スマホに手をあてるだけでわかるアプリもあるので、参考にしてみてはと紹介していました。また、自分で認識していない「隠れストレス」は、がんばり過ぎたり休憩をとらなかったり、怖いものなので、休みや睡眠をしっかりとるようにと結んでいました。
まとめ
現代人はしっかり副交感神経を高め、自律神経のバランスを整えることが求められていることがわかりました。
番組で触れられていた自律神経を測定する機械とアプリについて、調べてみました。
丸一日自律神経を測定できる測定器は「MyBeat」というもので、次のページで確認できます。
http://www.f-run.com/mybeat.html
心拍数・心拍周期・心拍波形を測定するものですが、交感神経・副交感神経の状態もモニタリング可能だそうです。
また、アプリですが、COCOLOLOというアプリ(http://cocololo.jp/index.html)で、「スマホカメラに約30秒強、指先を当てて、血液の輝度変化から心拍のゆらぎを検出し、あなたのキモチ・ストレスを簡単に『見える化』する」とのこと。iPhoneでもAndroidでも無料でダウンロードできるようです。
アプリについては無料なので、自分の状態を手軽に知ることからはじめて、自律神経のバランスを整えていきたいですね。長い「ため息」をつくことも忘れずに!