脳梗塞の前兆と予防~朝チャンより

タレントの磯野貴理子さんが脳梗塞で倒れたということで、脳梗塞についての特集をやっていました。

解説は東邦大学医療センター大橋病院の岩渕聡センター長がされていました。

脳に何等かの病気があって倒れるのを広く脳卒中といいます。この脳卒中には大きく分けて3種類あり、くも膜下出血、脳出血、脳梗塞があります。このうち、脳梗塞は出血を伴わない病気になります。

具体的には動脈硬化によって脳の血管が細くなり、そこで血栓(血の塊)が詰まってしまい脳内の酸素と栄養が不足、その周辺の脳内細胞が死ぬことで症状が現れます。症状には意識障害、運動障害、言語障害などがあり、血管が詰まった場所によって症状の出方が変わってきます

脳梗塞は最悪、死に至ることもありますし、助かっても後遺症が残ったり、再発しやすかったりと怖い病気です。
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脳梗塞の時期的な傾向は?

厚労省のデータによると、脳梗塞による死者は夏よりも冬の方が多くなっています。岩渕氏によると、冬だからというよりは地域差と寒暖差が大きな要因と考えられるそうです。急激に気温が下がれば血管が収縮したり血圧が上がったりするのでそういったストレスがかかることで脳梗塞が発症しやすくなるということです。特に秋は日中と夜間の気温差が大きいため注意が必要です。
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日常生活の中ではどうか

日常生活の中では例えば風呂上りに脱衣所で体を拭いている時や、温かいリビングや居間から寒いトイレに入った時などが温度差が大きいため注意が必要です。
また、寒い時期の朝の外出もいきなり外に出ることで急激に血管が収縮するのでリスクが高まります。
こういった場合は脱衣所やトイレも暖房を入れておく、あるいは寒い場所に行く前は少し体を温めてから行くようにするといった工夫があればより安全です。

あとは就寝中の脳梗塞も多くなっています。これは夜中にトイレに行かないようにするために水分を控えてしまい、軽い脱水症状で血管が詰まってしまうといったことが考えられます。こういうことを予防するために夜寝る前には水分を取ってから寝るようにと指導している医師もいるそうです。

男女別の差はあるか?

厚労省のデータによると脳梗塞の患者数は、70歳代だと男性が多く、80歳代以降だと女性が多くなっています。
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これは、女性ホルモンが脳梗塞を抑える作用があるということが影響しているそうです。脳梗塞の原因として動脈硬化がありますが、男性の方が動脈硬化になりやすく、70歳代では男性の数が多くなります。そして80歳代以降になると男性よりも女性の方が人口が多くなっているために女性の患者数が多いという傾向になるそうです。

脳梗塞を予防するには動脈硬化を予防せよ

脳梗塞を予防するにはその前段階である動脈硬化を予防しないといけません。
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具体的には高血圧、糖尿病、高コレステロール、不整脈といった病気や喫煙といった生活習慣などが動脈硬化、ひいては脳梗塞のリスクを高めます。これらのリスクを抱えた状態で睡眠不足やストレス、過度の疲労などがあるとそれが引き金となり脳梗塞が引き起こされるわけです。

これらのことは現代社会では特に珍しいものではなく誰しもが抱えているリスクですので余計に注意が必要です。


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