血糖値を上げない!太らない!朝食(食事)の工夫~林修の今でしょ!講座より

動脈硬化や脳梗塞など、怖い病気の原因のひとつとされているのが「高血糖」

長期間、高血糖の状態が続いていると血管の内部に傷がつき、その結果、怖い病気を発症すると言われています。そんな「高血糖」を予防するために、日ごろの生活面から改善していこうと言う特集が「林修の今でしょ!講座」で紹介されていました。

番組で特に注目したのは“朝食”。朝ヌキの日本人はけっこう多いですが、朝ヌキしてると高血糖予備軍になるかもしれませんよ!気になる血糖値についてのお話です!

 

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血糖値が高いと肥満の原因にも⁈

そもそも血糖値とはどういうものなのでしょう。
日本人が食べ物から摂取するエネルギーの多くが、糖質や炭水化物と言われています。これらをたくさん食べると、血糖値が上昇し、そのこと自体は体の通常の仕組みです。
しかし血糖値が異常に上昇すると体にとっては良くないので、この時に出てくるのがインスリンです。インスリンの働きで血糖値は下がります。
このバランスが大切だと言うことです。

では、インスリンとはどんな働きをしているのでしょうか。
◎ひとつ目の役割
インスリンは膵臓から分泌されるもので、ブドウ糖の案内係をしていると言われています。
ブドウ糖を肝臓や筋肉に運び、細胞内に取り込んで上手に使えるようにサポートしているのです。
この時に血管内のブドウ糖を使うことで、ブドウ糖を減らして血糖値が下がると言う働きをしてくれるそうです。

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林修の今でしょ!講座より

◎ふたつ目の役割
ふたつ目は余ったブドウ糖を、いざと言う時に備えて、脂肪細胞と言う金庫に蓄えると言う働きをしています。

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林修の今でしょ!講座より

しかし、この時にブドウ糖を蓄えすぎると言うことがあるそうです。そして、ブドウ糖を蓄えすぎると、【太る】原因になるそうなんです。

つまり血糖値が高いことが肥満を引き起こすこともあると言うことです。

さらにブドウ糖があまりに増えすぎて、脂肪細胞の金庫に入れるのが間に合わなくなると、血管内のブドウ糖が悪者に変身して血管を傷つけてしまうことも。糖尿病の合併症が該当しますが、この状態になると、危険な病気を引き起こす原因になるとも言われています。

 

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血糖値の上昇を抑えるには“3食食べる”

肥満の原因にもなると言われる血糖値の上昇。これだけは気を付けたいですね。
城西大学薬学部の金本郁男教授は
「朝食で血糖値が上がりすぎないように工夫してもらうと、お昼ご飯を食べても、朝食を食べない人に比べて、血糖値が上がりにくくなると言うデータがあります」と指摘していました。

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林修の今でしょ!講座より

青い線は1日3食食べた場合。折れ線グラフにはあまり上下の幅がないのが分かります。
しかし朝食を抜いて、お昼と夕食を食べた場合(緑の線)では、一気に血糖値が高くなっています。夕食のみのオレンジの線ではさらに急激に高い数値まで上がっています。

朝食を食べる場合、体の中に炭水化物や糖質が入って来た時に、処理をしようと言う身体に備わったメカニズムが動き出し、その段階で体がいわゆる“ならし運転”を始めることになるそうです。
その後お昼ご飯を食べると、その機能がさらによく働くために血糖値が上昇しにくくなると考えられています。

この結果、1日を通して血糖値が上がりにくい状態を作れると言うのです。

このデータを見ても、朝食を食べたほうが血糖値の上昇は緩やかになるようですね。

金本教授は血糖値の上昇を抑えるためには薬による治療が進んでいるものの、日常生活の中では特に食事によって改善する方法もとても重要だと話していました。

「血糖値が高い人は糖尿病を発症することが多いですが、その治療には薬以上に食事や運動が大切です。血糖値をコントロールするのは本来ならば薬よりもまっさきに食事が来るべきです。例えば薬の場合は食前・食中・食後と言う指定があり、これは“いつ飲めば一番効果があり副作用が現れにくくなるか”と言うことが決まっているから。しかし食事にはそういった決まりがありません。食べる時間や食べる順番は決まっていないのですが、このことを研究することによって、常に血糖値をコントロールすることができるようになるのが理想です」

『血糖値の上昇を緩やかにする朝食』の9項目

朝ごはんをきちんと食べることが、1日を通して血糖値を上げにくくすると言うことが分かりました。そこで番組では具体的にどんな食品をどのように食べるとより効果的なのかが紹介されていました。

和食編!

ご飯は冷やした方が血糖値は上がりにくい!

糖質がたっぷりと含まれたお米。日本人の主食ですね。このお米の食べ方として、血糖値の上昇を緩やかにするのは、実は冷やしたご飯だそうです。

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林修の今でしょ!講座より

ポイントは消化するスピードを遅くすることだそうです。
仮に100個のブドウ糖があるとすると、一気に1分で消化されて血液中に入ってしまうのと、10分かけてゆっくり入っていくのでは、血糖値の上がり方が緩やかになるのは明らかですね。

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林修の今でしょ!講座より

ご飯を冷やすことで消化しにくいとされる「難消化性でんぷん」が増えるそうです。このでんぷんの増加により消化のスピードが遅くなって血糖値が上がりにくくなると言うことです。
また、炊いたお米のでんぷんは海苔状でやわらかく、とても消化されやすい状態になっていますが、冷やすことででんぷんが再結晶化して難消化性でんぷんに変化するそうです。

コンビニエンスストアで「おにぎりを温めますか?」と聞かれたら、血糖値のためには「いえ、結構です」とお断りする方がいいと言うことでした。

さらにオススメなのは前日に炊いたご飯でおにぎりを作っておくこと
これで忙しい朝にご飯を作る必要もなく、血糖値の上昇も抑えられると言うことで一石二鳥になりますね。

ねばねばパワーが効果的

冷たいご飯の方が血糖値が上がりにくいことが分かりましたが、では、暖かいご飯が食べたい人はどうしたらいいのでしょうか?

この場合は血糖値を上げにくい“ご飯のお供”が大事だと言うことです。
先生がおすすめしていた血糖値の上昇を緩やかにするのご飯のお供は山芋です。

実はご飯だけを食べた時に血糖値が100上がったとすると、ご飯と一緒に山芋を食べると血糖値の上昇は60から70くらいとされているそうです。6割~7割り程度に抑えられるということです。

これは山芋の“ねばねば成分”が効果を発揮しているとのこと。
この“ねばねば成分”は水溶性の食物繊維で、納豆やオクラなどのねばねばにも含まれているそうで、ご飯と一緒に食べると、ねばねば成分がご飯を包み込んで、消化しにくいようにバリアを作るために、血糖値の上昇が抑えられると言うことです。

さらに山芋に含まれる「ジオスゲニン」と言う成分も、血糖値を上げにくくする効果があると言う研究結果も出ているそうです。

みそ汁は塩分控えめで具材を工夫

ご飯とセットで食べたいのがみそ汁ですね。
このみそ汁も食べ方にひと工夫すると、血糖値の上昇を抑えることができると言います。
ヒントは、よく噛んで食べること。

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林修の今でしょ!講座より

つまり具材を大きめにカットすることがポイント

具材を大きめにすることで、食べるのに時間がかかり、ゆっくり食べることで消化のスピードも遅くなります。結果として血糖値の上昇が抑えられると言うことです。
そもそも早く食べるのは、よく噛んでいないとも指摘されていますが、基本的にはひと口につき30回は噛んだ方がいいそうです。さらによく噛むことでインスリンの分泌が良くなると言う指摘もあるそうです。

よく噛むことが血糖値の上昇を抑えると言えそうです。

ちなみにみそ汁の塩分についてですが、塩分の摂りすぎ自体が体にとっては良くないことですが、血糖値も上昇してしまうことが分かっているそうです。したがってダシをうまく使うことで塩分を控えめにすることがオススメ。

さらに、塩分をたくさん摂ったとしても、同時に野菜を多く食べていれば塩分の過剰な摂取は防ぐことができるそうです。塩分はナトリウムがたくさん入っていますが、野菜の中に多く含まれるカリウムと言う成分がナトリウムを排出する働きがあるため、野菜たっぷりのみそ汁は塩分の摂りすぎを防いでくれると言うことです。

魚に含まれるDHA・EPAは動脈硬化予防にも効果がある

現代日本では朝食にベーコンエッグというケースも日常の風景となっていますが、メインとしては焼き魚が血糖値の上昇を抑えてくれるのだそうです。

血糖値の上がり方の比較では双方に差はないのですが、長期的に見た場合はやや事情が変わってきます。魚をずっと食べている方がメリットがあるのです。

【メリット】
魚の脂に含まれているDHAやEPAと言った成分が動脈硬化を防ぐ
インスリンの分泌が良くなる

血糖値の上昇も抑えてくれて、動脈硬化の予防効果も上がると言うことですから、長い目で見ると、やはり魚を食べた方が体には良さそうですね。

塩分=糖の摂りすぎに注意!

しょっぱいものを食べると、その後甘いものも食べたくなってしまうことがありますね。すると糖分を摂りすぎてしまうことになります。例えば漬け物をを食べると、一緒にご飯も食べてしまいがちです。これで結果的に血糖値が上がってしまうということだそうですので、しょっぱいものの食べすぎには注意が必要ですね。

 

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洋食編

食パンは焼いて、はちみつを薄く塗って食べる

朝食として定着した食パン。
食パンも食べ方によって血糖値の上昇を抑えられるそうです。
トーストせずにそのまま食べる方もいらっしゃると思いますが、血糖値の上昇を抑えるなら焼いてから食べる方が良いのだそうです。
ポイントは消化を遅らせる食べ方。
実はご飯の場合は冷たい方が難消化性でんぷんが出ることが分かりましたが、パンの場合はそれが焼いた時に出るそうです。

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林修の今でしょ!講座より

血糖値の上がり方がこのように違ってきます。

さらに焼いたパンにはジャムなどの甘いソースをかけたくなりますが、その場合にオススメなのがはちみつだそうです。はちみつは甘みが強いので血糖値が上がりそうですが、実ははちみつの主成分である果糖が、吸収を遅らせる働きがあり、そのため血糖値も上昇しにくくなると言うことです。
ブドウ糖だけを摂取して血糖値が100上がったとしたら、はちみつは50から60くらいの上昇率だそうです。

焼いた食パンにははちみつを薄く塗って食べると、おいしく食べられて血糖値もさほど変わらないと言うことです。

野菜サラダには脂とお酢を使ったドレッシングが最適

洋食のご飯でまず食べたくなるのが野菜サラダですね。
その野菜サラダにはドレッシングをかけたくなりますが、ドレッシングも選び方で血糖値に影響があるようです。具体的にはフレンチドレッシングが血糖値の上昇を抑えられると言うことです。

ポイントは油分。油分が含まれていると消化がゆっくりになるため、血糖値の上昇を抑えることができるそうです。
さらにオリーブオイルのオレイン酸はGLP-1という成分の分泌を促す働きがあり、このGLP-1の働きが良くなるとインスリンの分泌も促進されて、結果として血糖値が上がりにくくなると言う効果があるそうです。

そしてフレンチドレッシングの原料に含まれるお酢もポイント。お酢の成分のクエン酸と酢酸は消化のスピードをゆっくりにしてくれます。油分も消化スピードを遅くする働きがあるので、相乗効果で血糖値の上昇が抑えられると言うことです。

ちなみに現役医師が実践している朝食では、野菜サラダにツナを付け足して血糖値の上昇を抑えているそうです。ツナのような魚を食べると、インクレチンというホルモンが出てインスリンも出やすくなると言われています。そのため血糖値が下がりやすくなるそうです。

コーヒーは食後に飲む

朝にパンを食べながら飲みたいのは、やはりコーヒーと言う人も多いのでは?
そのコーヒーも飲むタイミングが大切で食後が最適だということでした。

コーヒーに含まれる主成分のカフェインが、何も食べていない状態で摂取すると血糖値を上がりやすくしてしまうそうです。さらにカフェインはインスリンの働きをブロックしたり、アドレナリンの分泌を促進し、その結果血糖値が上がる方へ作用すると言われています。食後がベストなわけです。

では飲む必要がないのかというとそうでもなく、コーヒーに含まれるポリフェノールには血糖値が上がりにくくなる効果があるのだそうです。

現役医師によると
「何も食べずに最初からコーヒーを飲むよりも、あらかじめ血糖値が上がり始めてから飲んだ方が、コーヒーのポリフェノールによる血糖値を抑えるメリットが効果的に働きます」と話していました。

野菜ジュースでインスリンを目覚めさせておこう

朝の野菜ジュースはおいしく感じられますね。
実はこの野菜ジュースは朝食のおよそ30分前に飲むことで、血糖値の上昇率が抑えられると言うことです。

これはあらかじめ少しだけ血糖値を上げておくことで、インスリンの働きを良くしておくと言う意味があります。

野菜ジュースは糖が水に溶けた状態で含まれているので、早く吸収されやすくなっています。しかし、野菜ジュースの糖分はごく少量のため、血糖値はそれほど上昇しないとされています。ある程度の糖が体の中に入って血糖値が少しだけ上昇することで、インスリンの分泌についても準備を整えることができるようになります。体のためには少量の糖で血糖値をあらかじめ少しだけ上げておく方が、インスリンもうまく働くことができると言うことです。
このことから野菜ジュースは食事の30分前に飲むことが効果的。
飲む量はコップ1杯くらい、およそ200ミリリットル程度が理想的だそうです。

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血糖値を下げる効果が期待できる食品は、最近はネットでも注目されています。菊芋、玉ねぎ、アロエ、酒かすなどはその効果が期待できるとされています。また炭水化物は血糖値を上昇させると言われていますから、炭水化物を食べる前に食物繊維を摂取した方がいいと言うことです。野菜や海藻、きのこ類などを先に食べることがオススメです。
血糖値の上昇を抑える方法や食事などについては、たくさんの書籍でも紹介されているので、参考にしたいですね。
「Dr.クロワッサン 血糖値を下げるちょい足しレシピ(マガジンハウスムック)」(マガジンハウス)

「血糖値を下げる食事-この1冊で献立選びの悩みを解消!」足立香代子(西東社)

「ズボラでも血糖値がみるみる下がる57の方法(予約のとれないドクターシリーズ)」板倉弘重(アスコム)


まとめ

血糖値の上昇を抑えるためには、まずは朝ごはんはきちんと食べることが大事だと言うことが分かりました。朝食であらかじめ少しだけ血糖値を上げておくことで、次の食事の際にインスリンが上手に働くことができると言うことでした。
では番組で紹介されていた『血糖値の上昇を緩やかにする朝食』についてまとめてみました。

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林修の今でしょ!講座より

1. ご飯を一度冷たくする
2. 暖かいご飯のお供には山芋がおすすめ
3. みそ汁の具材は大きくカットする
4. 朝食として選ぶなら焼き魚
5. 塩辛いものは同時に甘いものも食べたくなり血糖値が上がる
6. パンは焼いて食べる
7. 野菜サラダにかけるのはフレンチドレッシング
8. コーヒーは食後に飲む
9. 野菜ジュースは食前30分前に飲む

どれも毎日の朝ごはんの時にほんの少しだけ気を付ければ、簡単に実践できそうなことばかりですね。
血糖値の上昇とうまく付き合っていくことで、将来的に糖尿病や動脈硬化などの病気や、さらに肥満などの予防もできると言うことですから、今日からでもぜひ、チャレンジしてみませんか?

 


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