先日の『羽鳥慎一モーニングショー』では、「史上最も暑い年 老化の原因にも!紫外線の新常識」と題して、紫外線の話題を特集していました。世界の4月の平均気温が観測史上最高を記録し、NASAが、今年は史上最も暑い年になる可能性があると指摘したとのこと。この時期の紫外線対策について、紫外線と肌のアンチエイジングに詳しい皮膚科医の、日比野佐和子大阪大学医学部特任教授の解説を交え、伝えていました。
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紫外線による「光老化」~肌の老化の8割は紫外線が原因
光が老化に与える影響は大変大きいものです。そのことがよくわかるのが、アメリカの学会誌でも発表された、28年間トラック運転手をしていて顔の左側にだけ光を浴び続けた、69歳の男性の顔写真です。顔の左半分だけ、わかりやすすぎるぐらい老化が進んでいます!
羽鳥慎一モーニングショーより
日比野特任教授は、
「これまで老化は普段の生活習慣や環境の影響が6~7割と言われていたが、肌においては老化の原因の8割は紫外線だとわかった。紫外線を浴びる環境にいる人ほど、肌の老化は進みやすい」
と解説します。
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紫外線、2つの種類
紫外線には「UVB」と「UVA」の2種類があるそうです。UVはウルトラ・バイオレットの略です。
UVBは日焼けの原因になるもので、肌の表皮に届きシミや炎症、皮膚がんの原因になります。ガラスを通ることはないので、外に出なければ曝されることはないとのことです。
一方、最近研究が進んでいるのがUVAなのだそうです。こちらは真皮まで到達するもので、ガラスも通過します。UVAが一番多い時期は5月で、浴び続けるとシワやたるみ、すなわち老化の原因となってしまうそうです。
羽鳥慎一モーニングショーより
「UVAは波長が長い分、皮膚の深部にまで障害が起こりやすい。肌の弾力性を失わせる効果がある」
と日比野特任教授は指摘します。
紫外線の中でも、UVBは室内にいれば浴びずに済みますが、UVAに関してはガラスを透過するので室内にいても安心できないことがわかりました。
そこで室内に入ってくる紫外線をカットしてくれる製品について調べてみました。紫外線のほかに直射熱、そして視線も遮ってくれる「サンシェード」や「射光カーテン」のほかに、窓ガラスにUVカット機能のあるフィルム(シート)を張るものなどが多数出ていることがわかりました。
UVカット機能のあるフィルムでも、模様付きのものがあったり、またUVカット率にもいろいろな段階があり、外がよく見えるものからかなり見えにくくものまで多様です。
また溶剤を窓ガラスにへらで塗ったり、スプレーすることで室内のUVカットをする方法もあるようです。
室内に入ってくるUVAが気になる方は、これら製品の特性を比較した上で、ご自分にあったものを導入されてはどうでしょうか?
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紫外線に関する疑問
Q くもりのほうが紫外線は多いのか?
A 快晴の時の紫外線量を100とすると、
曇り時 70~80%
雨 30%
ぐらいなので、くもりのほうが紫外線が多いということはないそうです。
ただし、すじ雲やわた雲が出ていると、紫外線が雲に反射して色々な角度で体に当たるので、快晴時より影響が大きくなることもあるのだとか!曇りだからといって一概に安心はできないということですね。
Q 目からも日焼けする?
A 目からも日焼けします。目から入ってくる紫外線が、シミの原因であるメラニンの生成を促し、目だけでなく体全体の老化につながっていくそうです。
目からの日焼けは、昼間は光が上から来るのに対し、朝夕は横から来るので目に入りやすく、一層の注意が必要だそうです。
目の日焼けを防ぐサングラスは、黄色など薄い色がいいとのこと。日比野特任教授によると、
「黒や茶色といった、色が濃いサングラスだと瞳孔が開いてしまい、その分目の奥に影響が出やすい。服に関しても、黒だと熱がこもるので、黄色など薄い色のものがおすすめ」
とのことです。
Q 日焼けに男女差はあるか?
A 男女差はないが、男性が日焼けすると薄毛の原因になるそうで、要注意です!
Q 昔は「健康のために日光浴を」と言われていたが?
A 現在では害のほうが多いと考えられています。母子手帳にも「できれば赤ちゃんには日光を浴びさせないように」と書いてあるそうです。ただし、日光を全く浴びないとビタミンDが不足するので、骨粗しょう症のリスクになります。しかし「日光に浴びるのは5分で十分」だとの日比野特任教授の見解です。
Q 40歳を過ぎると急にしみができるのはなぜ?
A しみは紫外線を浴びて数年経ってから出てくるので、しみがないと思っていても「隠れジミ」があることに注意が必要だそうです。
画像は24歳の女性ですが、見えるシミが39個(年齢相応の個数)なのに対し、特殊なセンサーをあてると、隠れジミが967個もあることが判明しました!
羽鳥慎一モーニングショーより
「20代のうちは肌の生まれ変わりが1ヶ月と早いが、加齢とともに肌の生まれ変わりの周期が長くなってきてターンオーバーが追いつかなくなり、シミとなって残ってくる」
と日比野特任教授は解説します。
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若返る紫外線対策の実践法
日比野特任教授自身が取り組み、若返りに成功した方法は、内面から新陳代謝を上げること。新陳代謝を上げることにより肌のターンオーバーを若いころに戻すことは、できてしまったシミの対策になるというのです。
また「見た目が老けている人のほうが早く死ぬ」という衝撃の言葉も日比野特任教授から語られました!見た目が老けている=体全体の新陳代謝が悪いということで、つまり肌だけの対策というわけではなく、体全体の新陳代謝を上げることが重要とのことです。
若返る紫外線対策 その1
朝食に卵を食べる
卵、特に卵白には皮膚を修復する成分が豊富に含まれるのでよいとのこと。朝に良質なたんぱく質をとることが夜の睡眠の質にも関係してくるとのことで、日比野特任教授自身は毎日2個の卵を食べているそうです。
若返る紫外線対策 その2
入浴後、首周りを凍らせたペットボトルでマッサージする
8割ほどの水を入れたペットボトルを凍らせておき、口の細いほうを持って首から肩甲骨の方向に冷しながらすべらせます。風呂上りがよいのは、氷と温度差があり、首周りに集まっていて代謝を高める「褐色脂肪細胞」をより活発化させるからだそうです。
若返る紫外線対策 その3
「ホットヨーグルト」を食べる
ヨーグルトを体温ほど(30~40℃)に温めることで乳酸菌が活性化するそうで、500ワットの電子レンジで40秒が目安だそうです。
「ヨーグルトは保湿効果を上げるという論文もあり、感想を防ぎ、また新陳代謝も上がるので、肌にとっては非常によい。日焼け前でも日焼け後でも効果があり、日焼け対策には最高」
と日比野特任教授も強く推奨していました。
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まとめ
紫外線は肌の老化に大きな役割を果たしていることがわかりました。日焼け止めを塗ったり、サングラスをしたりして、しっかりと防ぐことが大切です。
また、新陳代謝を上げることで紫外線の害を防ぐことができることもわかりました。朝に良質なたんぱく質をとったり、風呂上りに首周りを冷したり、またヨーグルトを人肌の温度で食べるなど、どれも手軽にできそうなことばかりです。肌の老化だけでなく全身の健康にもつながるとのことなので、ぜひ実践したいですね!