痛風予防~尿酸値を上げない方法~きょうの健康より

先日の『きょうの健康』は、痛風の予防法がテーマでした。痛風の仕組みや痛風の原因である尿酸値を抑える方法について、痛風の診断や治療が専門の谷口敦夫先生(東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター教授)が解説していました。

 

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痛風の症状、原因、仕組み

痛風になると足や指の関節が突然赤く腫れ上がり、歩くのが困難になるほどの激しい痛みを感じます。

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きょうの健康より

痛風の原因は尿酸だそうです。血液の中の尿酸が増加すると、尿酸は結晶になって関節などに蓄積されます。
そして、尿酸の結晶が関節の軟骨や滑膜からはがれ落ちると、白血球がそれを敵とみなして攻撃します。その時に発生する炎症物質が、痛風の激しい痛みや腫れを引き起こすとのことです。

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きょうの健康より

ですから、痛風の予防には、体内の尿酸を少なくすることが大切だと番組では説明していました。

 

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プリン体(尿酸の元)が体内に増える理由

尿酸の元になるのは、プリン体だそうです。プリン体は細胞を作る材料になったり、体を動かすエネルギーになったりします。仕事の終わったプリン体は、肝臓で分解されて尿酸になり、腎臓で濾過されて、尿と一緒に排泄されるとのことです。けれども、痛風の人は、体内のプリン体が排せつしきれないほど増えてしまっているとのことです。

プリン体が増える要因は、主に3つあります。
1つ目は、古くなった細胞が新陳代謝で分解された時です。
2つ目は、体を動かした後などにエネルギーの燃えかすとして体の中に放出された時です。
これらが、プリン体が増える要因の80%を占めるそうです。
残りの20%は、プリン体を含む食品を摂取することだとそうです。

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きょうの健康より

食事によって体内に入るプリン体は少ないので、痛風の予防には食事に気をつけるだけではなく、生活全般に注意を払わなくてはいけないと番組では説明していました。

 

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痛風になりやすい人、なりにくい人

番組では、痛風になるリスクを簡単に自分で診断できる「痛風セルフチェック」が紹介されていました。

痛風セルフチェック
□男性である
□30歳以上である
□太っている
□外食やコンビニ食が多い
□食事の時間が不規則
□アルコールをよく飲む
□ジュースや清涼飲料をよく飲む
□甘いものを好む
□ストレスが多い
□家族や親族に痛風の人

このセルフチェックの10項目中5項目以上が当てはまる場合は、痛風になる危険性が高いとのことです。

痛風の患者は増加している!

谷口先生によると、明治時代までの日本には痛風の患者はいなかったそうです。けれども、生活習慣の変化(高エネルギー食品や甘いものが手軽に食べられるようになったこと、アルコールの摂取量の増加、肥満やストレス)によって痛風の患者が増えているとのことです。

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きょうの健康より

痛風が男性に多く、女性に少ないのは、女性ホルモンに尿酸を少なくする働きがあるからです。そのため、閉経後の女性は尿酸が増えるそうです。

 

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肥満と痛風の関係

谷口先生によると肥満の人は、痛風を発症する危険性が高いそうです。
それは、肥満の原因である食べ過ぎ、運動不足、ストレスは尿酸が増える理由でもあるからです。加えて、肥満になると尿酸の排せつを減少させるインスリンというホルモンが増えることも肥満の人に痛風が多い理由だとのことです。
ですから、肥満の人は適度な運動をして減量をすることが、痛風の予防には欠かせないと谷口先生は説明していました。

 

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アルコールと痛風の関係

アルコールを摂取すると尿酸値が高くなるということは一般的にも広く知られています。けれども、アルコールにはビールや紹興酒のようにプリン体が多く含まれているものと、日本酒、ワイン、ウイスキー、焼酎のようにプリン体がほとんど含まれていないものがあります。

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きょうの健康より

アルコールが尿酸を増やす理由は、アルコール飲料に含まれているプリン体の量だけではなく、アルコールそのものに尿酸を増やす要因があるからだそうです。アルコールは肝臓での尿酸の生産を促し、腎臓からの尿酸の排せつを抑えます。また、アルコールには利尿作用があるので、体内の水分が減少して尿酸が濃くなります。さらに、アルコールは食欲を増進させるので、飲酒と同時に高カロリーの食品を摂取することで尿酸が増えると谷口先生は説明していました。

痛風の予防にお勧めの飲み物

ジュースや清涼飲料水をよく飲む人は、飲まない人に比べて痛風を発症する危険性が倍になるそうです。それは、ジュースなどに含まれる甘み成分(果糖、ショ糖)を分解するのには大量のエネルギーが必要なので、体内のプリン体が増えるからだそうです。
反対に、コーヒー、牛乳、乳製品は痛風を予防するとのことです。

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きょうの健康より

プリン体を多く含む食品

痛風を予防するために、尿酸値の高い人はプリン体の摂取量を1日に400mg以内に抑えるのが良いそうです。番組では、プリン体が極めて多い食品(100gあたりプリン体が300mg以上)として鶏レバー、まいわし干物、いさき白子、あんこうの肝酒蒸しが紹介されていました。また、プリン体が多い食品(100gあたりプリン体が200mgから300mg)として、豚レバー、牛レバー、かつお、まいわし、大正えび、まあじ干物、さんま干物が紹介されていました。

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きょうの健康より

尿酸値の高い人が、これらの食品をどうしても食べたい場合には、プリン体は水に溶けるので、「ゆでる、蒸す、煮る」の調理法がお勧めとのことです。ただし、ゆで汁や煮汁にプリン体が含まれているので、それらを飲まないことが大切です。

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谷口先生は、痛風の仕組みについて解説した本や痛風の原因となる尿酸値を下げるためのレシピ本を執筆・監修しています。

尿酸値を下げるおいしいレシピつき 図解でわかる痛風・高尿酸血症 (徹底対策シリーズ)
谷口敦夫

東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターのおいしい痛風・高尿酸血症レシピ―組み合わせ自由自在327レシピ (主婦の友実用No1シリーズ)
谷口 敦夫

まとめ

痛風を予防するためにはアルコールを控えること、プリン体の多い食品を摂りすぎないこと、適度な運動をして適切な体重を保つことが大切なのですね。30代から50代の男性は痛風が発症するリスクが特に高いので、日頃からお酒を飲む量や体重を気にかけて痛風を予防しましょう。


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