ストレスがたまる人必見の解消法~所さんの目がテン!より

今回の『所さんの目がテン!』では、ストレスを特集していました。
番組の調べでは8割以上の人が、日々ストレスを感じているといいます。

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所さんの目がテン!

ストレスは目に見えない心の問題のように思えますが、溜まっていくと身体に大きな影響を及ぼします。
番組では脳や心臓など生命に関わる臓器への影響や、どんなときに人間はストレスを感じるかなどについて解説していましたので、まとめておきたいと思います。

 

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ストレスが身体に与える影響

順天堂大学の小林弘幸教授によると、
「ストレスを受けると頭の中の扁桃体という部分が反応して身体に様々な反応があらわれる」
といいます。
「扁桃体」は急激な感情の変化である情動を司り、恐怖や不安を感じると活動する部位です。

扁桃体(へんとうたい、英: Amygdala)は、ヒトを含む高等脊椎動物の側頭葉内側の奥に存在する、アーモンド形の神経細胞の集まり。情動反応の処理と記憶において主要な役割を持つことが示されており、大脳辺縁系の一部であると考えられている。

ウィキペディアより

情動(emotion)は、生体に入力された感覚刺激への評価に基づいて生ずる

生理反応(自律神経系、免疫系、内分泌系の反応)
行動反応(接近、回避、攻撃、表情、姿勢など)
主観的情動体験
 の3要素からなる。この情動は短期的に生じる原初的な感情で、比較的強い反応と定義されており、中長期的にゆるやかに持続する強度の弱い気分(mood)とは区別される。また情動と気分の両者を総称して感情と定義することもある。

脳科学辞典「情動」より

番組では、ストレスを与えるとどのような身体的影響があらわれるかを実験で検証していました。

まず被験者の心拍数を計測すると、通常時は60〜70を計測していました。次に唾液から「コルチゾール」というホルモンの量を計測していました。このホルモンはストレスを感じると増え、増えるほど身体の免疫力が落ちてしまうものだそうです。そして最後に、指先の血流量を専用の機械で調べていました。

これらを計測したあとで、
「1444から17を引いていく暗算を10分間続ける」
という実験を行います。
暗算だけでも大きなストレスになりますが、強い照明の光を照射された中で行わなければならず、人からは「早く計算してください」とプレッシャーもかけられてしまうので、大変なストレスがかかります。
被験者は、計算を間違えて「最初からやり直して下さい」と言われた瞬間に心拍数が168に跳ね上がり、その直後に36まで急降下していました。
10分間の心拍数を見てみると…

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所さんの目がテン!

乱高下を繰り返しているのがわかります。
実験後にコルチゾールを測ると…

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所さんの目がテン!

倍以上に急増しています。
血流量も…

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所さんの目がテン!

指先まで真っ青になっているのは、末端まで血液が届かなくなっているということです。小林氏によれば
「(この状態が日常的に続くと)心筋梗塞、脳内出血、脳梗塞になってしまう。また、免疫機能が落ちてしまうので、感染症やガンにもなりやすくなる」
といいます。

身体がこのような反応を示すのはなぜでしょうか。
ストレス反応は、身の危険を察知したときに天敵から身を守るために備わったと考えられています。
瞬時に逃げたり闘ったりするために、急激に心拍数を上げてよく動けるようにしているのです。コルチゾールが増えるのは、炎症時に使われるエネルギーを抑制し、活動するためのエネルギーにまわすために増えると考えられ、血管の収縮はケガをした時の大量出血を防ぐためだと考えられています。

さらに、内蔵も影響を受けます。胃潰瘍や胃のむかつき、異常に食欲が出る、、、などです。
正常な胃は「ぜん動運動」を繰り返していますが、ストレスがかかると動きを止めてしまいます。止まった状態では食べ物や胃液を腸に送れなくなるので、むかつきや胃炎、胃潰瘍の原因になってしまいます。
その一方で、ストレスを感じているときに、いつもよりも食事を余計に取ってしまうこともありますが、この “ドカ食い”のメカニズムも解明されています。慢性的にストレスがたまると、体内にグレリンというホルモンが現れます。このホルモンには精神安定の役割を果たす働きがあるのですが、同時に食欲を増進する働きももっているため、胃は止まっているのに食欲は増進されてしまうのだそうです。

以上のように、ストレスは多くの身体的影響をもたらすのです。

 

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どんな場面でストレスがかかるか

では、人間はどのような場面でストレスを感じるのでしょうか。

それを見るために、番組では「自律神経」を見る実験をしていました。
自律神経は交感神経と副交感神経で構成されているのですが、緊張すると交感神経の活動割合が増え、リラックスすると副交感神経の活動割合が増えます。そして両者の活動バランスがちょうど同じくらいの状態が、ストレスのかかっていない状態になるそうです。

実験では、心拍の間隔などから自律神経のバランスを可視化する機械を、東京と山形で暮らす2人に取り付けてもらって、その変化を観察していました。

山形在住のSさん(61歳男性)は農業に従事しています。
朝のキュウリの収穫作業中は、仕事中にもかかわらず副交感神経が優位になっていました。小林氏は「ルーティンの作業は迷いもないし、乱すものもない。常に安定していてストレスを感じない」と解説していました。その後の朝食時も副交感神経が優位で、畑の水やり、出荷、種まきに移っても、いい状態が続いていました。

もうひとりの被験者は都内在住で営業マンのHさん(35歳男性)です。
3人のお子さんたちと朝食をとっている時は副交感神経優位のリラックス状態でしたが、メールチェックを始めるやいなや交感神経優位の緊張状態になってしまいました。小林氏によると「携帯やパソコンを見ると姿勢が悪くなり、常に画面の光を感じるので、自律神経はなかなか安定しない」そうです。
その後、満員電車に乗る20分間に交感神経が圧倒的優位になり、展示会でバイヤーに商品の説明をしているときも、昼食で行列に並ぶときも、セミナーを受講する2時間も、交感神経優位の緊張状態がずっと続いていました。

対象的なSさんとHさんですが、その違いが明確にわかる瞬間がありました。
自律神経がずっと安定していた山形のSさんでしたが、直売所からの売上報告で商品の売れ残りを知ったときに、交感神経が圧倒的優位になっていました。しかし、その後の晩酌ですぐに副交感神経優位に戻ったのです。
このようにすぐに切り替わるのがポイントで、小林氏によると「自律神経が変動してもすぐに元に戻るというのは、もともと自律神経のバランスのいい人じゃないとそうはならない」というのです。
実際に、東京のHさんは飲み会の最中も交感神経が優位のままでした。仕事の話や後輩に気を遣ったこともその理由ではありますが、ストレスが多い人は切り替えがうまくいかなくなってしまうようです。
そんなHさんも、帰宅後の奥さんとの会話でようやく副交感神経が優位になっていたのですが、スマホを見ると再び交感神経が活発になってしまっていました。
小林氏は「夜になっても交感神経が優位なままだと良い睡眠は得られない。血流が悪くなる状況が続くので、そのダメージが大きくなると大病につながる」と、その危険性を指摘していました。

 

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ストレス解消法

小林氏が推奨していた方法をご紹介します。

・ため息
4秒かけて鼻で息を吸い、8秒かけて吐くのを、1分間続けます。
頸動脈には副交感神経の圧受容体があるので、吐く時間を長くするとそこが刺激されるそうです。

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所さんの目がテン!

・つくり笑い
小林氏によると「緊張したときや呼吸が浅いときは、顔がこわばる。表情筋が固くなる。それをつくり笑いで緩めることで血流が良くなり、自律神経にも良い影響がでる」そうです。
口角を上げてから元の位置に戻す、という動きを1分間続けるといいそうです。

これらの効果についても実験していました。
先程のストレス10分間テストの後にため息とつくり笑いを行い、コルチゾールの値などを測ります。
すると…

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所さんの目がテン!

3人中2人が低下していました。
たしかな効果があり、どこでも簡単にできるので、ぜひ実践してみましょう。

 

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まとめ

ストレスと身体の関係について見てまいりました。
現代の仕事のスタイルでは、否応なく交感神経が刺激されてしまうことがよくわかりました。
ストレス解消法などを生活に取り入れて、少しずつ自律神経の状態をよくしていけたらいいですね。


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