多くの女性が悩む冷え性。布団に入っても、足先が冷えてなかなか眠れない、夜中に目を覚ますという人は多いようです。
先日の『その原因、Xにあり!』では、伊藤剛先生(北里大学東洋医学総合研究所、漢方針灸治療センター副センター長)が、冷え性不眠の仕組みや改善方法を紹介していました。
足先の冷え性に悩む人にとって、とても役立つ内容だったのでまとめておきます。
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多くの女性を悩ませる「冷え性」
日本人女性の多くが冷え性で悩んでいます。20代から50代の女性1万人に調査をしたところ、6割以上が冷え性だと回答していました。
その原因、Xにあり!より
また、別の調査では、冷え性に悩む女性の約7割が、就寝時の冷えに悩んでいるとの結果が出たそうです。
その原因、Xにあり!より
タレントの山田邦子さん(56歳)は、小学生のときから約50年間も冷え性に悩んでいたそうです。とくに冷えていると感じるのは足先。サーモグラフィーで山田さんの体温を調べたところ、足先は冷たすぎて表示されていませんでした。
その原因、Xにあり!より
山田さんと同じように、冷え性の女性の9割以上は、足先の冷えに悩んでいるという調査結果もあるとのことです。
番組では、足先の冷えが原因でよく眠れないという山田さんの睡眠の深さを測定しました。その結果、山田さんが眠るまでにかかる時間は、理想の睡眠の3倍以上、熟睡している時間は理想の睡眠の深さの半分以下という結果でした。
その原因、Xにあり!より
この結果から、山田さんは「冷え性不眠」だということがわかりました。
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冷え性不眠の原因
人間が眠るときは、体を休めるために脳や内臓の温度を下げなくてはいけないそうです。そのために、手足の先の血管から熱を放出します。けれども、手足が冷えている人は、熱を放出することができません。その結果、脳の温度が下がらず、眠れなくなってしまうとのことです。
冷え性の原因はお尻のコリ
伊藤先生によると、足先が冷える原因はお尻のコリだそうです。具体的には、足を外側に開いたり、姿勢を保ったりする働きのある「梨状筋(りじょうきん)」が凝ると、足先が冷えるとのこと。梨状筋は、仙骨と大腿骨をつなぐお尻のインナーマッスルです。また、梨状筋は坐骨神経に覆いかぶさっています。
その原因、Xにあり!より
テレビを見る、パソコンを使うなどで長時間同じ姿勢で座る、長時間の立ち仕事をするなど、長い時間同じ姿勢でいると梨状筋がこり固まってしまいます。
梨状筋が硬くなると、坐骨神経を圧迫してしまいます。坐骨神経に通る神経の1つである交感神経は、血管に巻きついています。ですから、交感神経が圧迫さると血管が締め付けられてしまい、血液が流れにくくなるそうです。血液には、体に熱を伝える働きがあるので、血流が悪くなると身体の末端まで熱がいかなくなります。それで、お尻(梨状筋)が凝っていると、足先が冷えてしまうのだそうです。
梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)という言葉は聞きなれない方も多いのではと思います。梨状筋は臀部の筋肉で、打撲やストレスなどが原因となって坐骨神経痛を引き起こす症状にかかる時があります。
スポーツやデスクワークの際に臀部へ負担がかかると、慢性的な痛みを伴う症状になります。坐骨神経痛は脊椎など他の部位から起こる事もあり診断は難しいですが、梨状筋ストレッチを行うことで痛みを予防する作用が期待できます。
お尻のあたりがビリビリする方は、梨状筋症候群の可能性があります。しびれたり痛みがでるのは、梨状筋が神経を圧迫するからです。梨状筋症候群は、お尻のあたりビリビリとしびれたり痛くなることが特徴ですが中には便秘に悩む方もいます。
梨状筋症候群の治療を行うことで便秘が改善したケースがあります。
痛みがあるとストレスになりますよね。ストレスを感じていると腸の働きが鈍くなります。痛みが取れればストレスもなくなり、ゆったりした気持ちになることで腸の働きがよくなることが考えられます。
梨状筋の筋肉は、仙骨と腸骨から大転子にくっついています。梨状筋が緩んでしまうと、股関節、大転子が外側に向いてしまい、骨盤が歪んでしまいます。そうすると、がに股になってしまったり、脚の内側の筋肉が衰えてしまったり、余計なところに脂肪がついてしまい太く見えてしまいます。また、骨盤が歪んでしまうことにより、骨盤に支えられている内臓も正しい位置に収まりきらず、内臓の動きも制限され、下っ腹がポッコと出てるように見えます。ダイエットには、梨状筋を鍛えることが必要です。梨状筋が鍛えられれば、お尻がキュッと上がり、骨盤のバランスが整えられ、内臓機能も高まります。そして、脚の内側の筋肉も引き締まり、メリハリのあるボディに近づけます。
梨状筋は人知れず骨盤や下半身を支える存在です。その場所ゆえに、単純な太ももや足の動きでは梨状筋を刺激することができず、やせ衰えていきやすいのが問題となります。
梨状筋に力を加えほぐすためには、股関節を内側に動かすストレッチが効果的です。仰向けに寝転んだ姿勢で片膝を抱え、左足ならば右に、右足ならば左にと倒して、お尻の内側の筋肉を動かしていきましょう。次にうつ伏せに寝て、後ろ足で蹴り上げるように膝を曲げ、今度は右足は右に左足は左にと倒すようにすると、更に固まった筋肉をほぐすことができます。
冷えには様々な原因がありますが、その中のひとつにお尻の筋肉である梨状筋が凝り固まっているというものがあります。通常お尻の筋肉というのは柔らかいものなのですが加齢や運動不足によって硬くなってしまうことがあるのです。硬くなったお尻の筋肉は坐骨神経を圧迫してしまいますから、それによって血液の循環も悪くなり温かな血液の流れが滞ってしまうのです。もし自身のお尻が凝っていると感じた場合には、軟式野球ボールを使ったツボ押しやストレッチなどをしてほぐしてあげるとよいでしょう。
梨状筋の主な役割としては股関節の外旋(膝を曲げた状態で外側に回す動作)、股関節をわずかに外転(伸ばした側を外側へ横方向に動かす動作)があります。股関節の動きを司っていますので安定的な歩行動作を行うために非常に重要な筋肉となります。長距離走や長時間の座り仕事で梨状筋に障害が起きると酷い痛みが生じる梨状筋症候群と呼ばれる症状が発生するケースがありますが、日々ストレッチを行って実施することで症状の緩和、予防ができます。また、梨状筋を鍛える方法としてはヒップウォークや体感トレーニングでトレーニングすることが可能です。
腰や股関節が悪いと感じる人の多くは、腰や股関節が悪いと思い治療を行いますが、質は梨状筋に原因があり腰や股関節に痛みが出ている事が多くあります。
そのため腰や股関節に痛みがある場合には、ストレッチやマッサージでこの筋肉をほぐす事で痛みが消える事も少なくありません。
あまり目立たない筋肉ではありますが、重要な役割を持っておりマッサージやストレッチで筋肉をほぐす事で動きやすくなり腰痛や股関節の痛みを無くす事が出来ます。
梨状筋が圧迫されると、坐骨神経痛の症状を発症し、この症状は梨状筋症候群と呼ばれています。これは、梨状筋に「さや」のような「しこり」ができる事が原因で起こります。この「しこり」はトリガーポイントと呼ばれ、筋肉の動きに悪影響を及ぼします。これが原因で、しびれや痛みが発症します。症状が悪化すると、治療や改善のため手術が必要となることもあります。そうした事態を避けるため、梨状筋を鍛える体操を行う事をおすすめします。
お尻がつるのを防ぐためには日ごろから梨状筋をほぐしておくことが大切です。
なので、梨状筋のストレッチの方法をお教えします。
お尻の痛みが感じる場所を見つけて、その痛い箇所にテニスボールを当てて仰向けになって寝てみてください。
その態勢を約20秒キープすると、お尻の筋肉がほぐれてきます。
梨状筋が原因で坐骨神経痛を引き起こすこともあります。ではどのような症状が出るかと言いますと、梨状筋症候群というものがあります。梨状筋症候群とはお尻にある梨状筋と呼ばれている筋肉の下を通っている坐骨神経が、筋肉の緊張や弛緩や打撲をする事が原因で神経が圧迫される事により、しびれや痛みが症状に出てしまう事を梨状筋症候群と言います。
梨状筋のコリを自分でチェックする方法
番組では、弥勒菩薩(みろくぼさつ)のポーズで、梨状筋のコリを自分でチェックする方法を紹介していました。
その原因、Xにあり!より
1.椅子に浅めに座ります。
その原因、Xにあり!より
2.膝の上に足をのせます。
その原因、Xにあり!より
3.膝を5秒間かけて押し下げます。
その原因、Xにあり!より
梨状筋が凝っている場合は、ひざが水平になるように足を下げることができません。また、お尻が痛くなったり、突っ張ったりする場合も梨状筋が凝っているサインだそうです。
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ツボを刺激してお尻のコリをほぐす
伊藤先生によると、お尻のコリをほぐすにはソフトボールで臀中(でんちゅう)というツボを刺激すると良いそうです。
臀中は、左右のお尻の真ん中に1つずつあります。
その原因、Xにあり!より
臀中を見つけるには、骨盤の下の骨と太ももの付け根の骨の出っ張りを底辺として結んで正三角形を描きます。その正三角形の頂点になるのが臀中とのことです。
臀中を刺激する「お尻ボールほぐし」の方法
1.ベッドなどのやわらかい場所に仰向けになって寝ます。床や畳の上など、硬いところでやらないようにしてください。
その原因、Xにあり!より
2.両ひざを立てます。
その原因、Xにあり!より
3.臀中にソフトボールを置きます。
その原因、Xにあり!より
4.反対側のお尻を浮かせてボールに体重をかけます。
その原因、Xにあり!より
就寝前に左右の臀中を30秒ずつ押すと効果的だそうです。痛みのある人は、梨状筋が凝っていると伊藤先生は説明をしていました。また、ツボの押しすぎは逆効果になるので、もっと続けたいと思っても30秒ずつを守りましょう。
ソフトボールがない場合は、フェイスタオルを2枚丸めて、ガムテープでボールの形にしたもので代用可能だそうです。
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血管を広げる「足指ポンプストレッチ」
足先の冷えを改善するには、お尻のコリをほぐすだけではなく、血流も良くしなくてはいけないそうです。番組では、血管を広げて血流が良くなる「足指ポンプストレッチ」を紹介していました。
「足指ポンプストレッチ」の方法
1.椅子に座り片足をもう一方の足にのせます。
その原因、Xにあり!より
2.足の指先を覆うように持ち(左足の場合は右手で)5秒間曲げます。
その原因、Xにあり!より
3.足の指から手を放して、曲げていた足の指をパッと開きます。
その原因、Xにあり!より
寝る前に左右5回ずつ行うと効果的とのことです。
「足指ポンプストレッチ」では、血管を一時的に止めています。そうすることで、血管が縮まっているのを治そうとする物質がでるそうです。それで、血管が広がって血流が良くなると伊藤先生が説明していました。
「お尻ボールほぐし」と「足指ポンプストレッチ」の効果は?
番組では、山田さんを含む、冷え性不眠に悩む40代と50代の女性3人に、「お尻ボールほぐし」と「足指ポンプストレッチ」を7日間、寝る前に実践してもらっていました。
参加者たちは、初日は「お尻ボールほぐし」をしているときに、かなりの痛みを感じていました。けれども、4日目には痛気持ちよくなり、6日目には痛みを感じなくなっていました。
1週間後に3人の体温をサーモグラフィーで見てみると、「お尻ボールほぐし」と「足指ポンプストレッチ」をする前に比べて、ふくらはぎから足先の温度が上がっていました。また、3人とも、寝るまでにかかる時間が短くなり、熟睡の時間が長くなっていました。
伊藤先生は、東洋医学の専門家として即効性があるツボの押し方を、一般の人にもわかりやすく説明した本を執筆しています。臀中を押して冷え性が改善したら、他のツボも試してみてはいかがでしょうか?
東西医学の専門医がやさしく教える即効100ツボ
伊藤 剛
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まとめ
簡単なツボ押しと足の指のストレッチで、冷え性が改善されることに驚きました。「お尻ボールほぐし」と「足指ポンプストレッチ」にかかる時間は1日に10分弱です。とても気軽にできるので、足先の冷えや冷え性不眠で苦しんでいる人は、ぜひ試してみてくださいね。