巻き爪にならない爪の切り方・靴・テーピング~きょうの健康より

先日の『きょうの健康』のテーマは「巻き爪」でした。皮膚科医でフットケアが専門の高山かおる先生(済生会川口総合病院 主任部長)が巻き爪の原因や治療法、巻き爪を予防する正しい爪の切り方などを解説していました。

 

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巻き爪の3つの原因

爪の両端が内側に巻き込まれた状態を「巻き爪」といいます。巻き爪は、足の親指の爪に起こることが多いそうです。

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きょうの健康「巻き爪」より

巻き爪の原因は、「間違った爪切り」、「外から足の親指への強い圧迫」、「足の親指に力がかからないこと」だそうです。

多くの人は爪を短く切りすぎている!

下の画像で、正しい爪の整え方はどれだと思いますか?

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きょうの健康「巻き爪」より

多くの人が、AまたはCと答えたと思います。けれども、実は、答えは爪が伸びすぎているようにみえるDなのです。
爪を短く切りすぎた状態、いわゆる「深爪」だと、歩いたときの地面から足の指にかかる力で、つま先の爪がない部分の皮膚が盛り上がってしまうそうです。皮膚が盛り上がると、爪がまっすぐ伸びなくなります。すると、爪が厚くなったり、爪の両端が内側に曲がって巻き爪になったりするとのことです。

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きょうの健康「巻き爪」より

爪の端が皮膚に突き刺さる「陥入爪(かんにゅうそう)」

陥入爪は、爪の端が皮膚に食い込んで炎症を起こした状態です。

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きょうの健康「巻き爪」より

陥入爪の痛みを和らげるために深爪をすると、一時的には痛みが治まります。けれども、爪が伸びたときに陥入爪が悪化してしまうそうです。また、痛みを軽減するために深爪を繰り返すと、陥入爪から巻き爪になってしまいます。

足の親指への外からの強い圧力

外反母趾であったり、足に合わない靴を履いていたりすると、歩いているときに爪に上のほうから過剰な力がかかります。すると、爪がまっすぐ伸びなくなり巻き爪になるそうです。

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きょうの健康「巻き爪」より

親指に体重がかからない

足の親指に過剰な力がかかると巻き爪になってしまいますが、反対に、親指に力がほとんどかからない場合も巻き爪になるとのことです。例えば、寝たきりの場合です。
高山先生によると、爪が平らなのは、歩いているときに地面から足の指にかかる力を押さえようとしているからだそうです。けれども、本来、爪には丸まっていく性質があるので、親指に下からの適切な力が加わらないと、巻き爪になってしまうというわけです。

 

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巻き爪の治療法

巻き爪は、重症と軽症、そして、炎症の有無で治療法が異なるそうです。巻き爪の矯正は、保険適用外です。また、治療期間は半年から1年とのことです。

ワイヤー法(重症の場合)
爪に特殊な金属(ワイヤー)を入れて、爪を矯正します。

クリップ法(軽症の場合)
爪をクリップで挟んで矯正をします。

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きょうの健康「巻き爪」より

ガター法(炎症が起きている場合)
爪と皮膚の溝(ガター)に細くて柔らかい医療用のチューブを差し込み、爪が皮膚に食い込むのを防ぎます。

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きょうの健康「巻き爪」より

 

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巻き爪を予防・改善するための爪のケア

高山先生が、正しい爪の切り方など巻き爪を予防・改善するためのセルフケアを紹介していました。

爪切り前の正しい足の洗い方

1.爪が割れるのを防ぐために、足をお湯に3分間つけます。

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きょうの健康「巻き爪」より

2.石鹸をつけて、毛先の柔らかいブラシで足を洗います。爪と皮膚の境目には角質(垢)が溜まりやすいので、ブラシで丁寧に洗ってください。

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きょうの健康「巻き爪」より

3.足についた石鹸を流して、水滴をきれいにふき取ります。

正しい爪切りの方法

正しく爪を切るために、刃先がまっすぐな爪切りとやすりを用意しましょう。
足の爪は、爪の先が平らで直線になるように少しずつ切るのがポイントだそうです。爪の角は切りすぎやすいので、整える程度にすることを心がけてください。また、やすりは一方向に動かすと良いそうです。
とにかく、爪は切りすぎないことが大切です。足の爪は、指先と同じ長さか指先よりも1mmぐらい出る長さが目安だと高山先生は説明していました。

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きょうの健康「巻き爪」より

巻き爪の痛みを和らげるテーピングの方法

番組では、巻き爪の痛みを軽くする2種類のテーピングの方法が紹介されました。
「テーピング法 その1」
1.痛みのある爪と皮膚の境目ぎりぎりにテープを貼ります。

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きょうの健康「巻き爪」より

2.皮膚を爪から引き離すようにテープを引っ張ります(突き刺さった爪を皮膚から離すことで痛みが軽減されるそうです)。

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きょうの健康「巻き爪」より

「テーピング法 その2」
1.テープを半分に折って、切込みを入れます。

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きょうの健康「巻き爪」より

2.爪を皮膚から離すようにテープを貼り、余ったテープは引っ張りながら指に巻き付けます。

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きょうの健康「巻き爪」より

テーピングで痛みが改善しない場合は、皮膚科やフットケア外来を受診するようにと高山先生は説明していました。

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高山先生は、フットケアの専門家として巻き爪、陥入爪、外反母趾を自分でケアする方法を説明した本を執筆しています。足に悩みのある一般の人から専門医まで、とても分かりやすいという評判です。
巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア (フットケア外来の医師がすすめる「足のトラブル」の治し方)
高山 かおる

 

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まとめ

巻き爪は痛いので、少しでも痛みが弱くなるように変な歩き方になってしまいます。すると、歩いているときの姿勢が悪くなり、膝や腰に負担がかかって膝や腰も痛むそうです。正しいフットケアは、少し面倒に感じるかもしれません。けれども、巻き爪を予防するために習慣にしましょう。


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