デトックス (detox) とは、体内に溜まった毒物を排出させることである。 この呼び名は “detoxification”、解毒の短縮形である。 つまり、(体内から毒素や老廃物を)取り除くことである。 アルコール依存症や薬物依存症の際に身体から薬物を減少させる治療を解毒(detoxification)と呼び、デトックスと言う場合もある。
デトックスというのは、広い意味では上記のように体から毒素を排出することを指しますが、具体的な方法になると、発汗、食事、運動など、様々な方法があります。
『たかじんNOマネー BLACK』では、このうち、汗をかくデトックスについて医師4人が議論をしていましたのでまとめておきます。
【解説する医師】
・医学博士・医療ジャーナリスト 森田豊医師
・近畿大学医学部講師 榎木英介医師
・産婦人科医 富阪美織医師
・産婦人科医 丸田佳奈医師
森田豊医師の解説
『デトックスなんて医学界では誰も認めてない。サウナで汗をかいても本人がその気になっているだけ。心理的なものでしかない。汗では老廃物は排出されない。』
『サウナで汗をたくさんかくことで代謝は良くなるので熱中症などには強い体になるかもしれない。それがデトックスで解毒なんていうのはあり得ない。解毒は肝臓がするもの。』
丸田佳奈医師の解説
『(美肌のために汗と共に肌から老廃物を出すなんていわれているが)肌から老廃物は出ない。皮脂の分泌が促されたりなどの代謝が良くなることはあるかもしれないが、一般的に言われている毒素の排出は肝臓、腎臓を経由しないと出てこない。』
富阪美織医師の解説
『サウナは代謝をよくする効果はある。』
というわけで、汗を書くことが健康に良いかというと『別にそういうわけではない』と4人の話は一致していました。
汗をかけば代謝は良くなるかもしれないけれども、いわゆるデトックス的な解毒作用は全くないということです。発汗作用は主にサウナなど外部の温度が高いところに居続けるか、運動をするかのどちらかでしか得られません。運動であれば体脂肪を減らして健康な身体にしていくという意味もありますが、サウナでの発汗になるとただ汗を大量に出すだけでしかないとのことです。巷で言われているような解毒作用はないそうなので、サウナで汗を流すのはほどほどにした方がよさそうです。
ただし、これはあくまで発汗についてです。老廃物は肝臓や腎臓を経由して便で排出されるというのは間違いないので、食事によるデトックスというのはアリといえるでしょう。
また、1日に飲む水の量については、2Lが一つの目安にはなっているようです。丸田医師は、成人の患者さんに与える水の量は食事に含まれている水分も含めて1日2Lを目安にしているということでしたし、森田医師も1日2Lくらいは水を取り込まないと健康は維持できないような話をされていました。
ただし、1日2L飲めば健康になるかといえばそれはそんなことはないようです。水はあくまで水でしかないのでそれで健康になるわけはないということです。