糖質制限ダイエットは死亡率が高い!?これだけあるデメリット~羽鳥慎一モーニングショーより

いま、糖質制限ダイエットが話題になっています。
「ダイエットをしているのに肉を食べられる」「時間がなくてもできる」などのメリットや、マライアキャリー(4ヶ月で15キロ減量)やレディーガガ(1ヶ月半で12キロ減量)などの有名人も取り入れたことから、広く知られるようになりました。

しかしその即効性の一方で、「ダイエットをすると頭がまわらなくなる」「リバウンドが激しい」などのデメリットも多く囁かれています。

そこで今回は、糖質制限ダイエットに関する正しい知識を紹介していた『羽鳥慎一モーニングショー』をまとめて、紹介したいと思います。
※「炭水化物抜きダイエット」という呼ばれ方もされますが本質的には同じですので、今回は同一のものとして話を進めます。

 

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糖質制限ダイエットの賛否

医師の間でも、糖質制限ダイエットに対する賛否は割れているようです。

高雄病院の江部康二理事長は「カロリー制限のし過ぎはNGだが、糖質の代わりに満遍なく栄養を取ることができる安全なダイエット法」と肯定的な見方を示していました。
番組に登場した秋葉原駅クリニックの大和田潔院長も、「たくさん炭水化物を摂り過ぎている人には効果がある」と、一定の評価をしていました。

一方で、聖路加国際病院の能登洋医師は「糖質制限を5年以上続けると死亡率が上がるというデータがあると指摘しました。これは27万人を追跡調査したもので、パスタやパン、うどんなどの糖質をあまり摂らない人は多く摂る人に比べて死亡率が30%上がるという結果が出たそうです。大和田医師によれば「(糖質制限ダイエットは)長期的には安全性が確保されていない」とそうです。

さらに、京都大学の森谷敏夫名誉教授が指摘したところによると、「糖質は脳と筋肉のエネルギーとして使われるが、不足してしまうと筋肉を切り崩してエネルギーに変換してしまう。そのため、(見た目は痩せていても脂肪が体内に残ることになり、)隠れ肥満になる」のだそうです。
なんとなくのイメージとして、「体内のエネルギーが不足した時には脂肪を消費するからダイエットになる」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実際は筋肉を先に消費してしまうのですね。

大和田医師によれば「脂肪をエネルギーにするには時間がかかるなど、限界がある。筋肉を分解して糖を作るほうが圧倒的に楽なので、脂肪より先に筋肉がつかわれてゆくのだそうです。

筋肉が細くなるので体重は減り、一見ダイエットは成功したように見えます。
しかしその実態は、体脂肪率が上がった“隠れ肥満”の状態だったのです。

 

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糖質制限ダイエットのデメリット

他にも、糖質制限ダイエットのデメリットはあります。

・肌が荒れる
炭水化物には保水効果があるため、不足すると肌が荒れてしまうのだそうです。

・毛が抜ける
髪の毛も皮膚の一部であるので、保水効果が下がると抜けやすくなってしまいます。

・いつでも眠くなる
糖質は脳の栄養源なので、不足すると眠気が出てきてしまいます。
糖質制限ダイエットの経験者のなかには「数字が覚えられなくなった」「やる気が出なくなって、ダイエットをやめたら元に戻った」などの経験をした人も少なくないといいます。

・アゴの下がたるむ
糖質制限ダイエットで痩せたとしても、先述の通り顔の周りの筋肉が落ちてしまうため、肉がたるんでしまうそうです。

・リバウンドしやすい身体になってしまう
経験者のなかには「やめたらリバウンドして、さらに10キロ太った」という経験をした人もいるそうです。
大和田氏によれば「筋肉が痩せると基礎代謝が落ちるし、運動のパフォーマンスが落ちるので、太りやすい体になる」ということだそうです。

 

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糖質はどのくらい制限しても大丈夫か

厚労省が推奨している摂取栄養素の比率は…

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羽鳥慎一モーニングショーより

このようになっています。
一食のイメージとしては…

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羽鳥慎一モーニングショーより

このくらいの量になります。大和田氏によれば「その人の運動量にもよるが、最少だとこのくらい」というイメージだそうです。
運動量の少ないデスクワークなどの人でも脳の活動などに糖が使われるので、「ごはん約100グラム(茶碗小盛り)☓3食は最低でも必要」だそうです(約100グラムは上の画像のごはん半分くらいの量です)。

 

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糖質に関するさまざまな疑問

・糖質不足が病気の原因になることはある?
糖質制限と動脈硬化は関係しているという論文が発表されているそうです。
糖質制限を長く実行している人は、普通の人よりも動脈硬化になることが多く、心筋梗塞などのトラブルも多く発生するというデータが出ているのです。
また、大昔に肉ばかり食べていた民族と炭水化物ばかり食べていた民族の遺体を解剖してみると、肉ばかり食べていた(=糖質をあまり摂っていなかった)民族のほうが、動脈硬化が進んでいたという事実もあるそうです。
動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすおそれがありますから、注意が必要です。

・ご飯を食べても太らない方法は?
大和田氏は、ちいさな運動の積み重ねを推奨していました。
家事や通勤・通学などの運動だけで1日の消費カロリーの20〜30%は消費するので、あとはできるだけ立つ、歩く、などを意識するだけでも、カロリーの消費量は大きく変わるそうです。
つまり、ご飯の量を気にするのではなくて運動の量をちょっと増やす、という意識を持つことが健康的かつ効果的なのです。
大和田氏によれば「足には全身の筋肉の70%が集まっているので、階段昇降だけでも運動になるし、運動をすると筋肉からマイオカインというホルモンが出てくるため、身体を健康に保ってくれる」という効果もあるそうです。
背筋を伸ばした良い姿勢でいるだけでも小さな効果があるそうなので、意識してみると良いでしょう。

・60代でも糖質制限してもいい?
高齢の人ほど筋肉が減りやすくなっているので、体重をキープするという意識でいる方が良いそうです。
60代になると普通に食事していても筋肉が落ちていってしまうので、無理なダイエットはやめた方がよさそうです。

・身体を引き締めて細く見えるようにする方法は?
「時間栄養学」にのっとって、しっかりと食事をとるべきだそうです。
たとえば、たまに長時間運動をする人は運動前に必要な分を食べるべきで、毎日筋トレなどの運動をする人は運動後に食べるのが効率的、というように、その人の運動の質と量によって、必要な食事の量やタイミングが変わってくるのです。

筋肉は糖やグリコーゲンを使って動いているので、週末だけ長く走るような人はしっかりと朝食をとってから走らないといけません(走る直前に食事をとるとお腹に負担がかかるため、数時間前にとるのがよいとのこと)。

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グリコーゲンとは
エネルギー源として体内に貯蔵されている栄養素には、糖質、脂質、蛋白質があります。糖質は、肝臓や筋肉の中にグリコーゲンと呼ばれるグルコースの長い鎖として体内に貯蔵され、運動の主たるエネルギー源となります。
(中略)
筋肉のグリコーゲンは筋肉運動のためのエネルギー源として使われますが、肝臓のグリコーゲンはブドウ糖に分解されて血液に放出され、運動中の血糖の維持に利用されます。

スポーツ立県ぎふホームページより

毎日筋トレをしている人は、素早く強い筋肉運動によって筋肉の糖質が枯渇しているため、直後に糖を補わないと筋肉が細くなっていってしまいます。
しっかりと糖質を補うことで、太らずに筋肉の肥大だけを目指すことができます。
ボディビルダーの飲むプロテインに糖質が入っているのは、筋肉の分解を防ぐためだそうです。

 

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まとめ

糖は、けっして「太る原因物質」などではなく「必要な栄養素」であるため、やみくもに抜いてしまってはいけないということがよくわかりました。
過剰摂取は避けつつも必要な量を摂り、同時に運動も行うことで、健康に引き締まった身体を目指すという方向でダイエットをしていきましょう。


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