エボラ出血熱の感染防ぐには~ノンストップ!まとめ

ノンストップ!でエボラ出血熱の特集をしていましたのでそのまとめです。


エボラ出血熱とは?

もともとはエボラ出血熱を引き起こすウイルスはオオコウモリが持っていたものだそうです。
このオオコウモリから直接、人間へ感染したり、あるいは野生動物を経由して人間に感染してきたと考えられます。感染方法はいろいろ考えられますが、番組ではアフリカの一部地域ではオオコウモリを食べる習慣があり、そういった文化も背景にあるのではということでした。

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感染するとどうなる?

初期症状 1日~7日
 ⇒発熱・頭痛・嘔吐・下痢などインフルエンザやマラリアに似た症状
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末期症状 7日~10日
 ⇒吐血、歯肉・結膜・皮膚などから外出血や内出血
 ⇒出血性ショックや多臓器不全で死に至る

エボラ出血熱の致死率は70%と言われています。治療薬はありません。治療薬がないという背景には、今までは小さな集落の病気だったために経済的な理由で薬の開発がされなかったという事情があります。ただし、今現在は全世界的な懸念事項になってきていますので今後状況が大きく変わってくるだろうということでした。世界中の製薬会社が開発の方向で動いてるのではないでしょうか?

感染ルート

感染は『感染者の体液に触れる』ことで起こります。

 体液⇒血液・汗・唾液・嘔吐物・排泄物etc

体液に触れなければ感染しないのですが、感染例を細かく見ていくとなかなか防ぎきれない場合もあるようです。

 【感染例1】
   感染者の体液に触れた手で目・鼻・口を触る
 【感染例2】
   指の小さなささくれなどの傷口から
 【感染例3】
   咳やくしゃみから唾液・鼻水が付着
 【感染例4】
   体液がモノを介して間接的に感染
    ⇒ドアノブやリモコンなどを介して

特にモノを介してというのが厄介です。血液ならわかりやすいですが、汗などの無色の体液が付着している場合には知らず知らずのうちにということも考えられます。

空気感染はするのか?

空気感染については今のところはしないと言われています。しかし、これも微妙なところで、今後は空気感染も注意しなくてはならないと世界中の専門家は注意深く状況を見守っています。
ただし、先のアメリカの事例を見ても今の時点では空気感染している状況ではないようです。

シエラレオネでエボラ熱の治療に当たった看護師さんの話によれば、現場では二次感染を防ぐためのルールが厳格に運用されていたそうです。

例えば、防護服を着ないで患者さんと接する時には必ず2mあけて診察するようにする。これは患者さんがくしゃみをしても届かない距離が2mだということです。

また、防護服を着ていたとしても、出来る限り距離は保つ。とにかく、治療以外では患者には絶対に触れないということを徹底することで自分の身を守っていたそうです。

なぜ感染が広がっているのか?

感染力が強いウイルスですから感染が広がるのはある意味当然かもしれませんが、これだけ注意を向けられているのに感染が広がったのには理由があります。それは、『潜伏期間は判別できない』ということです。エボラ熱の潜伏期間は2日~21日間(平均1週間)で、その間は症状がありません。ちなみに、21日間というのはかなり余分に見た日数なので大体の場合は1週間前後で症状が出てくるそうです。
この潜伏期間中に移動した場合には発見のしようがありませんから世界のあちこちで感染が広がってしまうわけです。

日本での対策は?

以前からサーモグラフィによる体表面温度のチェックは行ってきていましたが、これだと潜伏期間の人はチェックできませんから、8月から検疫が強化されました。具体的にはリベリア、シエラレオネ、コンゴ、ナイジェリア、ギニアに過去21日間のうちに滞在していた人は検疫官への申告するように呼びかけるようになっています。
さらに10月21日からは感染者の多い国への渡航者に対し、1日2回の体調申告を義務付けています。義務ですから違反すれば罰せられます。

また、感染者を受け入れることになる指定病院では感染に備えた防護服の着脱訓練が毎日のように行われています。特に医療先進国であるアメリカの病院内で二次感染が起きたことは医療関係者にとって衝撃的なことであり、より万全を期してマニュアルのバージョンアップをしているとのことでした。

さらに防護服などを廃棄する際には高圧蒸気や薬品で滅菌してから廃棄することが義務付けられています。

日本の場合は45の指定医療機関に感染症のプロが常駐する体制をとっており、それが非常に強みになっています。

必要以上には恐れない

エボラ出血熱はその名の通り、出血するということが特徴的なのですが、実は約5割の割合で出血しないケースもあるそうです。しかし、実際には発熱や嘔吐などで激しい脱水症状になり、それが原因で命を落とすケースがアフリカでは多くなっています。

この点は日本では点滴や解熱剤などの対症療法で十分対応できますから心配ありません。
また、アメリカ人医師の事例では、エボラ熱から回復した人の血清や未承認薬を投与することで回復したということもあったそうです。回復事例はたくさん出てきています。

エボラウイルスの弱点は?

エボラウイルスは感染力は強いですがそれ自体のしつこさはさほどでもなく、熱や殺菌消毒で除菌できることがわかっています。予防するにはやはり定番の手洗いをしっかりすることが重要だそうです。手洗いの際には石鹸や塩素水を使用したり、60%以上のアルコール除菌が特に有効ということでした。


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