口内フローラを改善して歯周病菌を減らす~緑茶とパタカラ体操~世界一受けたい授業より

先日の『世界一受けたい授業』では、「口内フローラ(口の中の細菌の集まり」の特集をしていました。口内フローラの乱れは、体のさまざまな不調の原因になるそうです。番組では、口内細菌の専門家である花田信弘先生(鶴見大学教授)が、簡単に口内フローラを整える方法などを説明していました。

 

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口の中には約100億個の細菌!?「口内フローラ」とは?

口の中には、約700種類、100億個ほどの細菌がいます。これらの細菌の集まりのことを口内フローラというそうです。口の中の細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌にわけられます。悪玉菌が増えすぎて、口内フローラのバランスが悪くなると口臭がきつくなるなど口内のトラブルだけではなく、全身の不調の原因にもなるとのことです。それは、口の中の悪玉菌が、虫歯の穴や歯茎の炎症から血管に入り込み、全身に拡散されてしまうからだと花田先生は説明していました。口内の悪玉菌が全身に拡散する病気を、歯原性菌血症(しげんせいきんけつしょう)といいます。悪玉菌が全身に拡散するのに必要な時間は、わずか90秒だそうです。
マウス実験では、口の中の悪玉菌が脳に入り込むと、血管の炎症が悪化して脳出血を起こすことが分かっています。

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花田先生は、歯原性菌血症を予防する食生活などについて説明した本を執筆しています。

白米が健康寿命を縮める 最新の医学研究でわかった口内細菌の恐怖 (光文社新書)
花田 信弘

 

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キスが歯周病の原因に

T.デンティコーラ、T.フォーサイシア、P.ジンジバリスは3大歯周病菌といわれていて、これらの菌が口の中に1万個以上あるのは危険な状態だそうです。特にP.ジンジバリスは最強の歯周病菌で、認知症などにも関係していることが分かっているとのことです。

歯周病菌は、キスで感染することもあるそうです。ですから、カップルのどちらかの歯周病がわかった場合には、2人同時に歯周病を治療するべきだと花田先生は説明していました。

だ液が口内フローラを整える

だ液には、悪玉菌が増えるのを抑える抗菌作用があるそうです。また、だ液に含まれるカルシウムは、歯の表面を修復する働きをします。だ液は、口内フローラを整えるのに重要な役割を果たすのです。
だ液の分泌を促進するには、口と舌の筋力を鍛えて、唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)に刺激を与えることが重要です。番組では、口と舌の筋力をつける「パタカラ体操」が紹介されていました。

 

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パタカラ体操

パ、タ、カ、ラの発声をすると、口や舌の筋肉が鍛えられるそうです。それぞれの音がどの部分の筋力アップにつながるのかをまとめておきます。

「パ」=唇の筋力
「タ」=舌の中央の筋肉
「カ」=舌の奥の筋肉
「ラ」=舌の先の筋力

パタカラを多く入れた文章を声に出して読むことで、だ液腺が刺激されてだ液が多く分泌さるとのことです。番組では、以下の文章が紹介されていました。

「パンダの宝物は、パパパンダからもらったラッパ。
歩いてパタパタ、鳴らしてパラパラ、高かったラッパで財布の中身は空っぽ。」

この文章を声に出して読んでみると、確かにだ液がたくさん出てきました。

緑茶で口の中をきれいに

緑茶に含まれるフッ素とカテキンには抗菌作用があります。ですから、緑茶を飲むだけではなく、食後に緑茶を口に含んで1分間ぶくぶくとすることで悪玉菌が増えるのを防ぐことができるとのことです。
アルコール飲料(ビールや日本酒)には殺菌効果はありません。これらの飲み物には、糖分が含まれているので殺菌をするどころか、悪玉菌の栄養となってしまうと花田先生は説明していました。

番組では、出演していた女性タレントが、1か月間パタカラ体操と緑茶での口洗浄を続けたところ、口内の3大歯周病菌の数が大幅に減少していました。

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まとめ

口の中の悪玉菌は、口臭の原因になるだけではなく全身に悪影響を及ぼすのですね。食後に歯をしっかり磨くのはもちろんのことですが、簡単にできるパタカラ体操と緑茶での口洗浄を毎日の習慣にして、口内フローラが乱れるのを予防しましょう。


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