子供のネット依存の症状や対策~『きょうの健康』より

今や、インターネットは私たちの生活になくてはならないものになってきており、電気や水道、ガスといった社会インフラの一つになりつつあると言っても過言ではありません。

そうした中、子供たちにもネット環境は浸透してきており、小学校からパソコンの授業やインターネットの扱いについて学ぶ機会も出てきています。

 

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しかし一方で、インターネットにはまってしまい、社会生活に支障をきたす、いわゆるネット依存と呼ばれる状態に陥ってしまっている人も少なくありません。

NHK『きょうの健康』によると、平日に5時間以上、学業以外でインターネットを利用している人の割合は中学生で5%、高校生で約15%にもなるそうです(厚労省調べ)。
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そして、その中でネット依存が強く疑われるのは中高生の8%、人数にして実に52万人です(厚労省調べ)。
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そうした状況をふまえ、精神科を中心にネット依存外来を設置している病院も出始めてきているようです。

番組で解説をされていた国立病院機構 久里浜医療センターの樋口進院長によると、最近はネット依存も低年齢化が進んでおり、ネット依存外来を訪れる人の中には小学校高学年の患者さんもいるそうです。

 

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ネット依存とは?

ネット依存とは生活の中におけるネットの割合が増加し、ネットがなければ生活が成り立たないような状態に陥ることを指します。
以前はほとんどがオンラインゲームがきっかけだったそうで、その割合は8割以上。ゲームなどの娯楽がいかに子供たちの興味の対象になりうるものかがわかります。

最近は若干様変わりしてきているそうで、スマホを利用したチャット、SNS、動画サイトの閲覧といったパターンが急増してきているとのことでした。また、以前はほぼ男性ばかりだった患者も、ここにきて女性の患者さんの割合が増えてきているとのことです。このあたりはやはりスマホ利用でのネット依存が急増している状況と一致します。

ネット依存の状態になってしまうと、
・朝起きられない
・頭痛や吐き気がある
・登校拒否
・昼夜の生活が逆転する
といった症状がみられます。

 

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依存症と診断する基準

ネット依存症は最近出てきた症例なので、まだ明確なガイドラインなどはありません。ただ、共通する症例や環境要因などは明らかになり始めており、ネット依存だと診断するための目安はあるそうです。

【ネット依存と診断する基準】
・ネットを止められず使用時間をコントロールできない
・体や心の健康に問題が生じている
・家庭や学校で問題が生じている

これらの項目に明確に当てはまるようだとネット依存と診断され治療の対象となります。
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ネット依存は子供の将来を大きく狂わせてしまいます。成績が急降下したり、進学予定だったものが学力不足で断念せざるを得なくなったりします。子供にとって大きな影響があるにもかかわらず、本人にはその自覚が乏しいものですから親がインターネットの依存性についてしっかり認識し対応することがまずは重要になってきます。

 

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ネット依存の具体的な症状

睡眠障害(もっとも多く見られる症状)
※朝までやってしまう
体力の低下
※動かないので全員に当てはまる
栄養不足
※食べる機会が減る、手軽なもののみ食べる
骨密度の低下
※骨粗しょう症のような症状が出る場合もある

 

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ネット依存にならないために

子供がネット依存にならないためには、ネットに接続できる機器(ゲームやスマホ、パソコンなど)を買い与える際に、いくつかの決まりごとや認識を共有しておくことが大切です。そうでなければ子供は興味の赴くままにネットの世界にどっぷりとはまり込んでしまいかねません。
番組で紹介されていたのは以下のとおりです。

スマホの場合は所有権は親にあると明確に伝える
常時ネットに接続していて持ち歩けるスマホの場合は親がいつでも介入できる状態にしておかないと際限なく使い続けてしまいます。親の持ち物を貸してあげるというスタンスでいることが大切です。

決まりを作る
先生はこれが一番大事なこととおっしゃってました。夜9時以降は使わないなど日常生活でのルールを作り、守らせることが大切です。

決まりを守れない場合は返却
いくら決まりを作っても、年齢的に親の言うことに従わなくなる時期ですので、決まりを守らない、あるいは無視してしまうような場合もありえます。そこで、そうした事態を想定して”決まりを守れないのなら返却をさせる”というルールを機器購入時に認識させておくことも重要です。
ただ、スマホがないと子供の生活が成り立たない状況があるのも事実で、いきなり完全に取り上げるのは難しいケースもあります。また、先生がおっしゃるには、子供がキレて親子の関係がさらに悪くなる場合もあるそうなので、取り上げる前には良く話し合うことが必要とのことでした。あくまでも取り上げるのは最後の手段と考えておきましょう。
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ネットを介したトラブルが多いことも伝える
昨今、ネットを介した事件や事故は毎年数多く報道されており、使う側にも相応の対策が求められます。安易に自分の情報をネットに公開しない、ネットで知り合った人と安易に会わない、ネットでの決済は必ず親の確認を得てからにするなど、事前に認識させておくことが必要です。

 

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ネット依存から抜け出すために

もし子供がネット依存になってしまった場合には、ネット依存状態から抜け出させるための対策が必要になってきます。番組で紹介されていたのは以下のとおりです。

どれだけ使用時間を減らせるか、話し合う
この場合に大切なのは、親が決めずに子供に決めさせることなのだそうです。子供に決めさせるとついつい甘い決め事になってしまいますが、最初のうちはそれでもよいので、とにかく子供の自主性を尊重しながら決めていく必要があるそうです。

1日の行動記録をつける
これはあまり難しく考えずに、〇×のシンプルな記録でよいので目標が守られているかを記録していくと意識が継続して良いそうです。

ネット以外の楽しい時間を提案する
ネットにはまり込むのは楽しいからです。逆に、ネット以外での楽しみを見つけることができたら、ネットに費やす時間は必然的に減少していきます。年齢的に難しいかもしれませんが、家族と共に何か新しいことを始める、友達がやっていることに参加させてみるなどの取り組みをして、もしうまくいけば効果が非常に大きい対策だそうです。

家族みんなが同じ対応をする
例えば母親と子供で話し合って決めたルールでも、夫が無関心では環境が崩れてしまいます。また、夫婦間、家族間で意見がバラバラだと、子供は一番甘い意見を頼りに行動を決めてしまいますので十分な効果が見込めません。とにかく夫婦間、家族間で対応を統一することも重要なのだそうです。

家族だけで対応しきれない場合

家族だけでは対応が不十分だと思われる場合には、第三者に相談して助力してもらうことも重要です。学校の先生やスクールカウンセラーに相談したり、医療機関を受診することも視野に入れていかなければなりません。ちなみに、医療機関とは第一に精神科ですが、最近では小児科も対応してくれるところが出てきているそうです。最近はネット依存を対象にしている病院も増えているのでかかりつけの小児科がある場合にはまずそこに確認してみるのも良いかもしれません。

専門医を探すには

近くの専門医を受診したい場合は、都道府県や政令指定都市に精神保健福祉センターというものがあるそうなので、そこへ相談すれば教えてくれるそうです。

 

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ネット依存への対応は始まったばかり

ネット依存という言葉自体がまだ新しい言葉ですから、それがいかに深刻な問題をはらんでいるかという点については、まだまだ一般的な認識が低いものかもしれません。

しかし、ネット依存患者が増加するにつれて自治体や学校でもネット依存対策に乗り出しつつありますし、他国で成果があった対策なども試験的に導入するなど様々な試みが始まっています。

ただ、基本的に、ネット依存の子供たちは自分の依存を隠そうとしますから、依存状態を見ぬき、そこから引き出すのは親をはじめとした家族しかいません。もし、ネット依存の兆候を見つけたならば、早めに相談するなり対応するなりしていくことが大事なことだと先生はおっしゃっていました。


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