かゆい!痛い!ヘアカラーの副作用~あさイチより

消費者庁の安全調査委員会は「ヘアカラーがもたらす危なさは相当大きな割合で発生し、進むと相当重篤なところまで進行する可能性がある」と発表しました。

消費者庁の安全調査委員会
消費者安全調査委員会は、消費生活上の生命・身体被害に係る事故の原因を究明するための調査を行い、被害の発生又は拡大の防止を図ります。他の行政機関等によって調査等が行われている場合は、これら調査等の結果の評価を行い、必要に応じて意見を述べ、あるいは調査委員会自ら調査を行います。

消費者庁ホームページより

1.顔が赤く腫れる
2.濡れたような状態になる
3.全身に発疹が広がる

という例もあり、消費者庁への報告は5年間で1008件、そのうち166件が重症で日常生活にも影響が出ていることが明らかになりました。

 

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インタビューに答えた40代女性は、美容院で髪を染めた数時間後の夜中に

1.頭が濡れている感じがする
2.痛い
3.じゅくじゅくして髪の毛が抜けるような症状

に見舞われたそうです。翌日さらに悪化し

4.だるい
5.立っていられない
6.瞼が腫れて目が明かない

というような状態だったようです。

結局、病院に通いかぶれは治りましたが、今でも後頭部に湿疹があり痒みに悩まされていて「美容室で施術しているのでこんなにひどい症状が出るとは思ってもみなかった。とても危険だと思う」と話していました。

 

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こうした症状を訴える人の多くが使っているのは、ヘアカラーや白髪染めなどに含まれる「酸化染毛剤」と言われるカラーリング剤。主な成分はパラフェニレンジアミンなどの染料で、皮膚の乾燥やキズなどで体内に染み込みやすくなり、免疫細胞が異物と判断します。カラーリングを繰り返すと、ある時を境に免疫細胞が過剰反応を起こし強いアレルギーの症状が出るということです。

ヘアカラーによる危険性は以前から認識されており、昭和40年に当時の厚生省は通知を出して「使用前には薬を使ったテストを行うよう製品に記載する」ことを求めています。
ところが、今でも”髪の毛をきれいにできる”、”既存の製品に代わるものがない”、”危険が認識されていない”、といったことから使われ、重い症状が全国で相次いでいるようなのです。
消費者庁が1月に3000人を対象に行った意識調査でも、危険性を小さく考え過ぎていて、『治ればまた使える』『製品をかえれば大丈夫!』『バッチテストは1度でOK』という誤解があることがわかったということです。

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あさイチより

製品説明書には「バッチテストは使う2日前に、毎回行ってください」と書かれています。

ヘアカラーアレルギーに詳しい皮膚科医の関東浩美さんも、バッチテストの必要性が浸透していないと指摘。アレルギーには“すぐに現れる怖い反応”“少し時間がかかって湿疹が痒くなる反応”の2つがあることを挙げ、テストを行ってすぐ見る、さらに翌日と2日後にも見るといった2~3段階による確認を求めています。アレルギーに関しては病院でも検査はできますが、ヘアカラー用に検査を受ける人はおらず、実際には悪くなってから来院するのが一般的だということです。

ヘアカラー剤のアレルギー物質例
パラフェニレンジアミン、トルエン-2、メタアミノフェノール

体調不良や花粉症、生理不順、生理の前後、出産前後、更年期、免疫機能が不安定な状態だと、普段は大丈夫でも反応が強くなることがあるそうです。アレルギーがだんだん進み境界域を超えて赤くならなければその時は大丈夫ですが、バッチテストは毎回行わなわなければいけません。

また、アレルギーの原因がヘアカラーだと思っても稀に香料や活性剤だったりすることもあるので、おかしいと思ったら皮膚炎が軽いうちに早めの相談を求めています。そうすることで利用可能な製品の紹介もでき、より安全にヘアカラーを楽しむことができます。

最近は男性の利用人口が増えているので、男女問わず周知が求められています。皮膚のコンディションや、冬場に乾燥してキズがあればアレルギー源が体内に染み込みやすくなることからも「アレルギーを重症化させないためには小さな症状を無視しないことが大事」と、ヘアカラー使用時の注意を促していました。


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