モーニングバードで、冷え性外来を開設したという北里大学の伊藤剛医学博士が冷え性について解説されていましたのでまとめておきます。
冷え性とは冷えを苦痛に思っている状態を指す
冷え性といっても「ちょっと冷たいかな」と思う程度で大して気にもなってないようなものは医学的には冷え性に分類しないようです。やはり苦痛を感じているかどうかが一つのポイントのようです。
冷え性には”四肢末端型冷え症”、”内蔵型冷え症”、”下半身型冷え症（腰から下、足の末端から冷える）”があり、一番多い冷え性は下半身型冷え症と言われている
冷え性というとやはり足先を真っ先に思い浮かべますが、中には内臓が冷えるようなものもあるそうです。しかし一番多いのはやはり足先が冷える下半身型冷え症とのことでした。
下半身型冷え症の原因は足の血流が落ちていること。お尻の梨状筋という筋肉が硬くなり、それによって梨状筋下の血流調節している神経を圧迫、結果として熱が運ばれなくなり下半身型冷え症になる。
血流もそうですが、血液によって運ばれるべき熱が運ばれなくなるのが冷え性の原因になるということです。逆に言えば、梨状筋のコリを取ってやれば冷え性は改善するということです。
座っている姿勢が良くなかったり立ちっぱなしだったりして梨状筋を酷使してしまうと筋肉が硬くなって神経を圧迫する。
お尻の筋肉がいかに重要かがわかりますね。どんな姿勢をとろうとも、お尻の筋肉は重要な役割を果たしているということです。だから凝りやすいともいえます。
他には老化が原因となることも多い
個人差はありますが、大体50歳を過ぎたくらいから冷え性を感じる人が多くなるそうです。老化で筋肉が収縮することで固くなってくるわけです。
冷え性かどうかは赤外線温度計で足裏を測ってみて30℃以下なら冷え性と判断する
特殊な温度計ですが、amazonあたりでも赤外線温度計は販売されています。
番組では冷え性に悩む3人の女性が登場していました。3人の足裏の温度を測ってみると、、
松林さん（冷え性歴30年）⇒26.1度
河合さん（冷え性歴20年）⇒24.5度
後藤さん（冷え性歴5年）⇒22.8度
ということでした。みなさん寝るのも困るくらいに冷え性に悩んでおられました。この3人は3人とも、下半身型の冷え性であり、みなさん梨状筋がコリに凝っているようでした。番組では梨状筋のコリをチェックする方法も紹介されていました。
梨状筋のコリをチェックする方法
椅子に座って片足の足先をアグラをかくようにもう片方の足に乗せ、前傾姿勢で肘を乗せる。
肘で押させてお尻が痛かったり下がらなかったりしたら梨状筋がコっている。
番組で紹介された3人は全員尻コリ状態でしたが、下半身型の冷え性の人がみんな梨状筋のコリが原因ではないようです。番組で調べたところでは下半身型の冷え性と思われる人の6割くらいの人が梨状筋が凝っていました。
軟式の野球ボールを使ってお尻のポイント6か所を圧迫する
【ポイント１】
【ポイント２】
【ポイント３】
ボールをポイントの下に入れて寝ころび、身体を斜めにして体重をかける。
一か所につき30秒（×6か所）を一日一回行う
この方法を3人が1週間実施した結果、以下のような結果がでました。
松林さん（冷え性歴30年）⇒31.1度（＋5.0度）
河合さん（冷え性歴20年）⇒28.9度（＋4.4度）
後藤さん（冷え性歴5年）⇒32.3度（＋9.5度）
3人の人は実行途中からいろいろと改善している自覚があったようで、
『風呂上りに冷えを感じることがなくなった』
『足が冷えないで起床できるようになった』
『靴下なしで寝られるようになった』
といったことをコメントされていました。ボールを使うだけでここまで劇的に改善するのであれば、一度試してみるのも良いですね。
ちなみにボールは軟式野球のボールが一番良いとのことでした。
