抗がん剤と食事~食べられない時の対処法~きょうの健康より

先日の「きょうの健康」では、抗がん剤治療中の食事の悩みと抗がん剤の副作用で食事に関係する症状とその対処法についての説明がありました。解説は、長年ガン患者の悩みを解消するための研究をしている山口建先生(静岡県立静岡がんセンター総長)でした。

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山口先生は、この番組のテーマでもあった抗がん剤治療中の患者の食事についての本を執筆しています。
抗がん剤・放射線治療と食事のくふう―症状で選ぶ! がん患者さんと家族のための (がんよろず相談Q&Aシリーズ)
静岡県立静岡がんセンター

ガンが食欲を低下させる理由

ガンが食欲を低下させる理由には、大きく分けて3つあるそうです。まず、ガン細胞が食欲をなくす物質を作ることとガン細胞が腸を圧迫して通過障害が起きるという病気そのものが原因となる場合です。そして、健康な人でも嫌な事や悲しい事があれば食欲がなくなるように、ガン患者も病気への不安や恐怖で食欲がなくなることがあります。最後に、治療の影響(手術、抗がん剤治療、放射線治療)で食事が取れなくなることです。今回の番組では、抗がん剤治療中の患者の食事の悩みに重点を置いて山口先生が解説していました。

 

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抗がん剤が食べることに及ぼす影響

山口先生によると、抗がん剤を投与している患者が食べられなく理由は2つあるそうです。
1つ目の理由は、抗がん剤がガン細胞を攻撃するときに、正常な消化管の細胞も攻撃するので消化管の粘膜にも悪影響を及ぼし、消化管の機能が低くなってしまうことです。

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きょうの健康より

2つ目の理由は、抗がん剤によって炎症を起こした場所から分泌されるサイトカインや老廃物が脳の食欲中枢やおう吐中枢に悪い影響を及ぼすことです。

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きょうの健康より

抗がん剤の副作用には、個人差があるそうです。また、抗がん剤の種類によっても副作用は違うとのことです。
点滴の場合は、投与後、最初の2、3日間に吐き気・おう吐、食欲不振、下痢などの副作用が強く現れます。最近では、制吐剤を事前に投与しておく事で、ずいぶん副作用を抑えられるようになったそうです。
飲み薬の場合は、毎日服用しなくてはいけないので、副作用は点滴に比べれば軽いのですが、服用している間は、吐き気・おう吐、食欲不振、口内炎などの症状が続くそうです。

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きょうの健康より

このような副作用の時期を患者自身が抗がん剤を投与する前に知ることが、抗がん剤治療を乗り切る助けになると山口先生は説明していました。

 

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抗がん剤の副作用の対処法

抗がん剤の治療が原因で食欲がなくなった場合は、抗がん剤の効果が切れるのを待てば食欲が回復するという心構えでいることが大切だそうです。また、食べたいものを少しずつ食べられる状況を家族などが作ってあげることも重要とのことです。それから、脱水の心配があるので、水分をできるだけ取るように心がけなくてはいけないと山口先生は説明していました。
抗がん剤の効果が切れても食べられない場合は、別の原因があるかもしれないので医師と話し合う必要があるそうです。例えば、ガン患者がうつ病を発症することは多いので、その場合は、心のケアの専門家や臨床心理士に診断を受けるのが大切とのことでした。
抗がん剤の副作用の1つに口内炎があります。口内炎を予防するためには、口の中を清潔にしておく必要があるそうです。ですから、抗がん剤の投与前に、虫歯や歯周病の治療を終わらせておくこと、うがいや歯磨きをすることが口内炎の予防になります。また、抗がん剤の投与後は、やわらかい歯ブラシや刺激の少ない歯磨き粉を使う事で、痛み始める粘膜を守って口内炎を予防すると良いとのことです。

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きょうの健康より

それでも、口内炎ができてしまった場合は、生理食塩水(水1リットルに食塩大さじ2分の1)でうがいをすること、軟膏で患部を覆うこと、食材の温度を体温に近づけるなどの対処法があると山口先生は解説していました。

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きょうの健康より

 

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まとめ

抗がん剤治療中の患者は、抗がん剤の効果が切れれば副作用はなくなることを患者自身が知る事、そして、できるだけストレスを感じずにリラックスをして治療を受ける事が大切だと山口先生は説明していました。また、家族のサポートも患者の心を支えるためには大切だそうです。日本人の2人に1人がガンになり、その8割が抗がん剤治療を受けるそうです。ガンは恐ろしい病気ですが、もし自分が患者になってしまった場合は、正しい知識を持つことによって、病気に打ち勝つ精神的な強さを身に付けたいですね。


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