血糖値コントロールでジェットコースター型を防ぐ~健康カプセル!ゲンキの時間より

先日の『健康カプセル!ゲンキの時間』の特集は、血糖値コントロールと糖尿病についてでした。

世界で6秒に1人が死んでいると言われる糖尿病。最近では、糖尿病の人は、そうでない人に比べ、4.6倍も認知症になりやすいこともわかってきているのだとか。

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健康カプセル!ゲンキの時間より

糖尿病を放置しないため、血糖値コントロールについて知り、糖尿病や合併症にならないコツを学ぼう、というのが今回の趣旨でした。

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糖尿病と診断されるボーダーラインは?

まず、リポーターであるX-GUNのさがねさん・西尾さんの2人が、空腹時血糖値と、過去1-2ヶ月の平均血糖値がわかるヘモグロビンA1cという2つの値を測定しました。
糖尿病と診断されるボーダーラインは、

- 空腹時血糖値が126以上で、
- ヘモグロビンA1cが6.5以上

であるとのこと。

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健康カプセル!ゲンキの時間より

2人の結果についての東京慈恵会医科大学の西村理明先生がコメントは、さがねさん(45才)は正常、西尾さん(45才)については数値がかなり高い「完全な糖尿病」であるとのことでした。番組では進行上、軽い感じで取り上げられていましたが、本人はかなりショックだったのではないでしょうか。

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「野菜を先に食べると良い」は本当?

「野菜を先に食べると良い」という話をよく聞きます。それは本当に糖尿病に効果があるのかを検証していました。ご飯と野菜の食べる順番を変えることで、血糖値の変化に違いがあるのかを、3人の被験者で比較するというものです。

結果、「野菜→ご飯」の順番で食べた時の血糖値の変化は、「ご飯→野菜」と食べた時に比べ、3人ともにゆるやかと言えるものでした。

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青・・・ご飯から
赤・・・野菜から
※3人とも赤(野菜から)の方が血糖値の上昇は緩やか

健康カプセル!ゲンキの時間より

その理由について西村先生は、

野菜に入っている食物繊維が吸収をゆるやかにしてくれるから

だと説明。おなかいっぱいに食べるには、まず最初に「両手1杯分の野菜」で腸を「コーティング」してから他の物を食べれば、ゆっくりと体に入ってくれるので、血糖値のためにはよいとのこと。

このあたりのことは、以下のページにも書いています。

動脈硬化予防~血管を老けさせないSP たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学より

野菜を食べるのは、食べる前の準備運動だという心構えがいいようです。
また、野菜を先に食べることで満腹感も得られるので、食事の量を減らすことにもなるのだとか。

この検証をみていて、「食べる順番ダイエット」というのが流行ったことを思い出したので、調べてみました。これは

汁物→野菜→たんぱく質→炭水化物

の順番で食べるとダイエットになり、健康にもよいというものです。炭水化物を最後に食べるのが最大のポイントで、やはり血糖値を上げないための工夫のようです。(http://antiaging.akicomp.com/?p=6382

番組の提唱する「ジェットコースター血糖値にならないために、野菜を先食べ」という理論にも合致したダイエット法だといえます。

それに、最近では糖質制限ダイエットが花盛りですが、この糖質制限は糖尿病の改善にも効果的といわれており、実践者も数多くいるようです。
有名なのは医師の江部康二氏で、糖質制限に関する著書が有名です。


「ジェットコースター血糖値」の危険

先生は、血糖値が一気にあがると血管を傷めてしまうので、「糖尿病は血管をボロボロにする病気」だという認識が必要だと警鐘を鳴らします。

血糖値は、正常だとメリーゴーランドのように ゆるやかに変化します。一方、糖尿病に近づくと、血糖値がジェットコースターのように激しく上下するのだとか。そして、この「ジェットコースター血糖値」の状態だと、糖が血管の内壁をやすりのようにこするため、血管が傷み、網膜症や腎症、神経障害・えそといった合併症が起こるというのです。一般に、血糖値が200を超えると血管を傷つけるリスクが上がるそうです。

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健康カプセル!ゲンキの時間より

糖によるダメージが大きな血管にも起こると、心臓まわりの血管が細くなり、心筋梗塞や脳梗塞の発症率が3-5倍も高くなるそうです。

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血糖値とお酒の関係

お酒を飲んだときと飲まないときの、血糖値の変化についても3人の被験者で検証していました。

「水+つまみ」

の時と、

「酒+つまみ」

の時の血糖値の比較です。普通に考えて、「お酒+つまみ」の方が血糖値が激しく上がりそうなものですが、実験結果では3人中2人がお酒を飲んだときのほうが血糖値の上昇がゆるやかという結果に。

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健康カプセル!ゲンキの時間より

しかし、一見良さそうに見えるこの現象にも落とし穴が潜んでいるそうです。
お酒を飲むと肝臓から糖が出にくくなるため血糖値は上がっていないように見えるのですが、アルコールには食欲を増進させる作用があるので、ダラダラと食べ過ぎてしまう危険が増すのだとか。つまり、

血糖値が上がらない=満腹感がない

ということのようです。これが暴食に繋がり健康を害してしまうわけです。

もうひとつ気をつけたいのは、飲み会のあとの「〆のラーメン」。
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お酒を飲んで血糖値が普通に上がるタイプの人は、血糖値が上がるためダラダラ食べずには済むものの、3時間半くらい経つとアルコールが血糖値を抑える作用が出てくるそうです。そうなると血糖値が下がることで空腹感が出てくるため、「〆のラーメン」につながってしまうそうです。問題なのはそのあとすぐ寝ることになってしまうことで、糖を消費できずに翌朝まで高血糖が続くというのです。

やはりお酒を飲むことには落とし穴があり、血糖値にとって逆効果だということがわかりました。

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ジェットコースター型血糖値とメリーゴーランド型血糖値

血糖値の推移がジェットコースター型にならないようにするには、何を食べるかとどう食べるかが重要なポイントになってきます。

番組では、糖尿病予防に関するクイズが何問か出題され、先生が解説していました。

問題

ジェットコースター血糖値を防ぐため、最初に食べたいつまみはどれ?

A:枝豆  Bキュウリとワカメの酢の物  C:ひじき煮

答えはキュウリとワカメの酢の物だそうです。キュウリとワカメには食物繊維が豊富であり、酢にも食べ物の吸収を遅くする作用があるからというのがその理由です。
ちなみに、枝豆はカロリーが高い、ひじき煮はみりんや砂糖など血糖値を上げてしまう調味料が使われている可能性が高い、という理由で最初に食べるには適さないそうです。

問題

どうしても食べたいとき、ジェットコースター血糖値になりにくいのは?

A:どら焼き  B:カステラ  C:シュークリーム

答えはシュークリーム。
ただし、どれも基本的には良くないそうです。良くはないけどあえて言うならば、脂質は多いけど糖質が一番少ないシュークリームということになるそうです。糖質が少ないのでこの3つの中では血糖値が上がりにくいわけですね。
どら焼きは中に糖質のあんこ、外も炭水化物でやはり糖質。つまり、糖質を糖質でくるんで食べているようなもので、血糖値という観点からはNGということです。カステラについての解説はありませんでしたが、やはり炭水化物ですし、大量の砂糖で味付けしていますし、糖質の量はかなり多いはずです。

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メリーゴーランド血糖値を目指すには

空腹時血糖値が300から127へと大幅に下がり、睡眠時無呼吸症の改善にも成功したKさん。Kさんは「カメラ」で血糖値を下げたというのです。カメラを片手に歩き、面白いものを見つけて写真を撮ることを趣味にすると、いつの間にかたくさん歩いていたのだとか。

また、Tさんという女性は、友達の犬の散歩に付き合うことで歩く楽しさに目覚め、毎日1時間以上の散歩で血糖値が正常に。
きっかけを見つけて楽しく歩くのが長続きのコツのようです。

糖尿病の予防、改善には、1日に男性は9,000歩、女性は8,500歩ほど歩くとよいとのこと。距離にすると5-6kmが推奨されているのだそうです。先生は食後30分ぐらいしてから早足で30分ぐらい歩くことをおすすめされています。

血糖値はコントロール可能なことがわかっているわけですから、運動と食事に気を付けてしっかりと予防していきたいものです。

 


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