アトピー性皮膚炎の正しいスキンケア~きょうの健康より

先日の「きょうの健康」は、「しっかり治そう、アトピー性皮膚炎」というテーマでした。アトピー性皮膚炎の治療の専門家である江藤隆史先生(東京逓信病院副院長)から、

皮膚バリアを強くする正しいスキンケアの方法

について説明がありました。アトピー性皮膚炎の患者さんはもちろんのこと、乾燥肌で悩む人にも役立つ内容だったのでまとめておきます。

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解説の江藤先生は、アトピー性皮膚炎との付き合い方を提案する本を執筆しています。

アトピー性皮膚炎がもたらす苦痛

アトピー性皮膚炎の患者さんの中には、かゆみが強くて夜眠れないという人もいるそうです。また、肌が荒れていることで自分に自信を持つことができずに、結婚や就職をあきらめてしまう場合もあるとのことです。

残念ながらアトピー性皮膚炎を根本的に治す方法はまだ発見されていません。けれども、適切な治療で症状を抑えることはできるそうです。江藤先生の患者さんの中には、アトピー性皮膚炎を治療して、症状が改善されたことによってポジティブに生活ができるようになった人もいるとのことです。

 

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アトピー性皮膚炎患者の皮膚

急性アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は、下の写真のように赤くジュクジュクした状態になります。

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きょうの健康より

また、慢性のアトピー性皮膚炎の場合は、下の写真のように、皮膚が苔癬化(たいせんか)してゴワゴワした状態になります。

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きょうの健康より

 

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皮膚バリアとは?

江藤先生は、アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は、皮膚バリアが弱くなった状態だと説明していました。
皮膚バリアとは、 皮膚の表面にあり、皮脂膜、角層、顆粒層の3層できています。 それは、とても薄く0.02mmしかないそうです。皮膚バリアには、細菌やアレルゲンが体に侵入するのを妨げる役割があるそうです。

健康な皮膚バリアとアトピー性皮膚炎の皮膚バリア

健康な皮膚の場合は、この3層がきれいに重なり合っているのが下の図からわかります。

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きょうの健康より

アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は、下の図のように角層が乱れて、皮脂も少なくなっている状態です。

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きょうの健康より

皮膚の細胞が乱れると、知覚神経が角層の近くまで伸びてしまうので、かゆみを感じると江藤先生は説明していました。

番組では、角層を拡大して、健康な角層とアトピー性皮膚炎の角層の違いについて解説をしていました。

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きょうの健康より

江藤先生によると、健康な皮膚の角層には、天然保湿成分(NMF)がたくさん含まれていて「つきたてのお餅」のような状態ですが、アトピー性皮膚炎の皮膚は天然保湿成分がとても少ない「かわいたお餅」のような状態になっています。

さらに、番組では、角層の隙間を拡大した図を見て健康な角層の隙間の状態とアトピー性皮膚炎の角層の隙間の状態を比較していました。

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きょうの健康より

健康な皮膚の角質の隙間には、セラミド(細胞間脂質)と水分がぎっしりと詰まっていますが、アトピー性皮膚炎の皮膚の角質の隙間はスカスカになっています。
アトピー性皮膚炎の皮膚は、細胞の中も外も水分が少ない状態だということです。

 

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皮膚バリアを強くする肌のお手入れ方法

皮膚を正しく洗い、保湿することで皮膚バリアを強くすることができるとのことです。
江藤先生は石鹸とナイロンタオルで体をゴシゴシと洗うのも、石鹸を使わずに体をお湯で流すというのも間違った体の洗い方だと指摘していました。
番組では、正しい体の洗い方をデモンストレーションしていましたので、画像を交えて紹介します。

まず、泡立て用のスポンジを準備します。
そして、石鹸やボディーシャンプーを十分に泡立てます。

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きょうの健康より

次に、スポンジから泡を取り、手で優しくなでるように洗います。

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きょうの健康より

皮膚を強くこすると皮膚バリアが傷ついてしまいます。そして、アトピー性皮膚炎で皮膚に炎症がある場合は刺激の少ない石鹸を使うようにすれば良いとのことです。

石鹸の成分が残らないように十分に石鹸を流したあとは、柔らかいタオルで肌を抑えるように水滴を取ります。

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きょうの健康より

完全に拭き取ってしまうのではなく、少し残った水分が皮膚の保湿に重要な役割をはたすそうです。

お風呂の後は、20分以内に保湿ケア(ワセリン、乳液、クリーム等)をしないと、入浴前よりも肌が乾燥してしまうので注意が必要とのことでした。

汗はアトピー性皮膚炎を悪化させるのか?

アトピー性皮膚炎に汗が悪影響を及ぼすとされていたときもありました。けれども、汗をかくように指導した患者さんのほうが、汗をかかない患者さんよりも、症状が改善しているという報告があるそうです。ただ、汗をかいたら、こまめに洗い流すか、拭き取るのが大切だということです。

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汗には若干の保湿成分が含まれていることから、アトピーの症状が軽い人であれば良い効果があるとされています。逆に、重症の方になると汗そのものをあまりかかないそうです。これはアトピーによって汗をつくる細胞が壊されているからだそうです。

 

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まとめ

泡で優しく洗っただけでは、体の汚れが落ちないと思い、ついついゴシゴシと洗ってしまっている人も多いと思います。けれども、体を強くこすりたい気持ちを抑えて、正しいスキンケアで強い肌を手に入れたいですね。

 


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