アカモク~免疫力を高めて健康寿命を延ばす効果~主治医が見つかる診療所より

先日の『主治医が見つかる診療所』では、「再発見!博士が注目する 日本古来の凄い食材」と題した特集の中で「アカモク」について取り上げていました。アカモクはワカメのような海草の一種で、番組では「免疫力を高めるスーパー海草」と紹介されました。どのような体にいい栄養素が含まれているのか、そしてアカモクの食べ方などを伝えていました。

 

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アカモクのすごさとは?

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主治医が見つかる診療所より

アカモクはワカメやコンブと同じ渇藻(かっそう)類の仲間で、生命力が大変強く、成長も非常に早い海草です。
25年前にアカモクの生命力に興味を持ち、その研究のため大学院に入学し博士号まで取得してしまったのは東北大学環境生態工学研究室の佐々木 久雄博士。その佐々木博士が最も注目しているのは、アカモクに豊富に含まれるネバネバの成分である「フコイダン」だそうです。

食物繊維には

 水に溶けにくい「不溶性食物繊維」=野菜や豆類などに含まれる
 水に溶ける「水溶性食物繊維」=海藻類に含まれる

がありますが、フコイダンは水溶性食物繊維の一種になります。水溶性食物繊維には、腸内で善玉菌のえさとなり腸内環境を整える性質があるのだとか。そのため、免疫力が上がり、健康長寿につながるというのです!

ただ従来は、水溶性食物繊維は食品中の含有量が少なく、効率的な摂取が難しいとされていました。しかしアカモクにはフコイダンが豊富に含まれ、モズクやメカブなどと比べてもなんと3~5倍の含有量を誇るそうです。

実はアカモクは神話の時代から日本に存在し、古事記の中で神功皇后が朝鮮半島に渡る際弱った馬に食べさせたところ、馬が元気になったと伝えられており、ここからアカモクは「神馬草(じんばそう)」とも呼ばれているそうです。

 

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アカモクの食べ方

アカモクはそのままではなく、加工したものを食べます。アカモクを熱湯の中に入れると褐色から緑へと変化します。ねばり気が出て、見るからにフコイダンが豊富そうです。
この湯通しされたアカモクを細かく刻むと、さらにネバネバが強くなり、すくっても途切れないほどです。

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主治医が見つかる診療所より

このねばりが腸内環境を整えるとともに、免疫力を高めるといいます。
佐々木博士は、カップスープにアカモクをたっぷりと入れて飲んでいます。味噌汁など、いろいろなスープにあうと、太鼓判を押します。このようにアカモクの摂取で健康を維持しており、フコイダンが免疫力を高めてくれるので、20年ほど風邪やインフルエンザにもかかったことがないのだとか!

秋田県では「ギバサ」、新潟県では「ナガモ」、千葉県では「ナガモク」、丹後地方では「ギンバ」と呼ばれているそうです。「ギバサ」がよく食べられている秋田県沿岸で一般的なのは、ポン酢やめんつゆで味付けて、ご飯にかけて食べる方法で、味噌汁や稲庭うどんにも入れて食べられています。
アカモクはネバネバ、コリコリとした食感で、山芋のようでもあるとのこと。冷凍保存が可能で、こうすることで一年中好きなときに食べることができるそうです。

 

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研究者・医師たちの評価は?

佐々木教授は
「フコイダンも含めて藻(そう)自体が食物繊維のかたまりなので健康によく、スーパー海草と呼んでいる」
とその効果を絶賛します。

番組に出演している医師・専門家たちもアカモクの健康効果を賞賛していました。

『ネバネバが強い胃酸から栄養素や成分を守り、腸まで届けてくれるので効率よく栄養が吸収できる。』(禎心会病院 脳疾患研究所 所長で脳神経外科の上山博康医師)

栄養素がたくさん含まれている食材やサプリメントが数多くありますが、それらは胃酸の洗礼をくぐり抜けなければ身体には吸収されません。アカモクはその点ネバネバが守ってくれるわけです。

『カリウムやカルシウム・クロムなど体内で合成できないミネラルを豊富に含んでいる。』(ひめのともみクリニック 院長で心療内科の姫野友美医師)

アカモクに限らず、海藻類にはたくさんのミネラルが含まれているわけですが、アカモクは特に豊富に含んでいるようです。ちなみにカリウムは血圧のコントロール、クロムは糖の代謝を促す作用があるそうです。

『便を出すということと、食物繊維の量を増やすという2つの働きで、アカモクの効果が発揮される』(理化学研究所特別招聘研究員の辨野(べんの)義己農学博士)

アカモクには水溶性食物繊維が豊富に含まれています。食物性植物繊維は便通に大変効果的であることが知られていますから、当然アカモクも便通には良い効果を発揮するわけです。

『漢方的な考えでは腸の弱い人が食べ過ぎるのは身体を冷やすので良くない。身体を温める汁や酢と一緒に摂るのがおすすめ』(日本薬科大学学長で漢方が専門の丁宗鐵医師)

漢方ではアカモクは身体を冷やす食材なので、逆に温める効果があるとされる汁や酢と一緒に摂れば冷えを軽減してくれるということのようです。食べ方次第というわけですね。

『アカモクはエイズウイルスの増殖を抑えるとも言われており、いろいろな効果が期待できる。しかしあまり噛まずに飲み込んでしまいがちなので、良く噛んで食べる必要がある。』(秋津医院院長で内科の秋津壽男医師)

アカモクはネバネバ系食材なので、とろろのように簡単に飲み込めてしまいます。ただ、これをやると一緒に食べた他の食材もあまり噛まずに飲み込んでしまうために消化が悪くなる可能性があるそうです。

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アカモクという名前を初めて聞いた方も多く、入手方法や食べ方もわからないことと思います。調べたところ、amazonや楽天などでも簡単に購入できることがわかりました。100グラムで数百円と、試しやすい価格ですが、冷凍便で発送される商品がほとんどのようで、配送料は少しお高くつきます。たくさん食べる方はまとめ買いしたほうが送料がお得になりそうです。また、天日干しされた商品も一部あるようです。

「アカモク」の検索結果 
 ⇒楽天
 ⇒Amazon

食べ方ですが、番組で紹介されていたスープに入れるやり方や、ポン酢やてんつゆでのばして食べる以外のレシピを探してみました。次のサイトでは、餃子に入れたり、山芋の代わりに使ってお好み焼きや山掛け丼にするなどのアイデアが提示されていました。
http://www.kaisounomori.jp/akamoku/

おなじみのクックパッドでも「アカモク」で検索すると100種類を超えるレシピが掲載されているので、食べ方の参考にされてはいかがでしょうか?
 ⇒クックパッド

まとめ

スーパー海草のアカモクは、水溶性食物繊維のフコイダンが腸内環境を整え、免疫力を高めてくれることがわかりました。お通じもよくなるなど、体によさそうです。一方で胃腸の弱い人は食べ方に気をつけなければいけませんし、そうでない人も食べるときはよく噛んで食べることを心がけないといけません。健康寿命を延ばすため、食生活に上手に取り入れたいものですね!


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