おしっこの色が赤い・黒い~IgA腎症(腎臓病)~主治医が見つかる診療所より

 

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あなたは「検査」と聞いて、何を思い浮かべますか?
血液検査や心電図検査などいろんな種類の検査がありますが、子供の頃からみんなが受けている馴染み深い検査に「尿検査」がありますね。
検査に使われていることからもわかるように、「尿」にはそれだけたくさんの“情報”が詰まっているのです。
今回は、日常の排尿時に見られる尿の変化から、様々な病気の兆候を知るための知識を紹介していたテレビ東京『主治医が見つかる診療所』をまとめておきたいと思います。

黒いおしっこ

番組に登場したYさん(45歳女性)は、17歳のときに腎臓病が発覚しました。
ダンス部に所属しながら放課後はアルバイトという忙しい生活を送る中で、Yさんの体調にちいさな異変が生じました。
レッスンやアルバイトに体がついていかなくなり、朝も起きられなくなってしまったのです。全身にだるさを感じるような異常な疲労感に“おかしい”とは思いながらもまさか病気だとは思わず、そのまま生活を続けてしまいました。
それから3ヶ月ほど経ったころ、とつぜん黒い尿が出たというのです。
Yさんによれば「コーラをよく飲んでいたので、それがそのまま出たのか!?と思うほど」の黒い尿だったそうです。翌日には普通の尿に戻ったので忘れてしまったそうですが、約1ヶ月後に再び黒い尿が出てしまいました。

あきらかに尋常じゃない事態にも関わらず、恐怖心から見て見ぬふりをしてしまったYさんでしたが、やがて家族に打ち明けて病院を受診。
「IgA腎症」という慢性腎臓病と診断され、緊急入院することになってしまいました。
人工透析が必要となる一歩手前だったYさんでしたが、現在は食事制限と投薬治療以外は健康な人とほぼ同じ生活を続けられているそうです。

 

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IgA腎症の特徴

IgA腎症は、普段ウイルス等を撃退してくれている免疫物質の一種が腎臓に沈着し、臓内の細い血管に炎症を引き起こす病気です。日本人に発症する人が多い病気で患者数は3万3千人にものぼりますが、発症の詳しい原因はまだわかっておらず、国の難病に指定されています。

炎症の直後に血管の壁が破れ、赤血球が尿に漏れだすことで黒や黒褐色をした尿が出てくるのですが、それは一時的におさまることも多いため、Yさんのように見逃してしまう人も多いといいます。

最初は軽い症状であっても5年、10年と経つうちに少しずつ進行していく場合があるそうで、番組に登場した東京慈恵会医科大学臨床研修センター長の川村哲也医師によれば

「発症後10年で約20%の患者に人工透析が必要となり、20年で約40%の患者に人工透析が必要になる」

そうです。

ただし、「このデータは古く、治療法も良くなっているため、現在ではもう少し重症化の程度がゆるやかになっていると思われる」とのことでした。

病気の初期において、白血球が腎臓に寄ってきて炎症をおこすと腎機能が一時的に低下するのですが、ステロイド治療やホルモン治療を受ければ腎臓から白血球がいなくなり、腎機能が戻ることもあるそうです。
しかし、腎臓のろ過装置が固くなって血の流れがなくなってしまった状態になると、それを再生することはできないそうです。

 

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尿の色・臭いから病気を知る

番組に登場した秋津嘉男医師によれば、「尿の色で全てがわかるわけではないが、どういう色をしていたらどういう病気である可能性があるかを知っておくと判断の参考になる。」と指摘していました。
それでは、各色に関する解説を見ていきましょう。

・赤い色の尿(肉眼的血尿)
目で見てわかる赤い色をしている血尿のことを「肉眼的血尿」といいます。
もっとも多いのは女性の膀胱炎で、男性だと腎臓の石や尿路結石の可能性があります。
尿の赤みに加えて痛みもある時は石や炎症である可能性が高いため予後は良いですが、痛くないのに血尿だけ出るという場合は、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がんの可能性もあるそうですから、必ず病院に行くようにしましょう。

・黒い色の尿
この色をしている場合は先述の通り、IgA腎症の可能性があります。
扁桃腺などの上気道に炎症が起きると、白血球の一部が活性化し、サイトカインという物質が免疫細胞から血液中に放出されます。
サイトカインは免疫を保つために重要な働きをする物質ですが、それが腎臓のろ過装置の壁まで破ってしまうことがあるのだそうです。

・濁った白い色の尿
白い色は白血球で、膀胱炎や前立腺炎の可能性があります。
男性の場合は逆行性射精という、尿に精液が混ざったもので白く見えることもあるそうで、この場合は前立腺肥大症が疑われるそうです。
感染がある場合は菌が臭うので、普段とは違ういやな臭いもサインとなります。

・濃い黄色の尿
オレンジが入ったような濃い黄色の尿は、肝臓病の兆候です。
ビリルビンという成分が尿に出ている状態だそうです。胆嚢の病気である場合もあるそうですから、必ず病院を受診しましょう。

・無色透明
ただ透明なだけでなく、真水と同じような水が大量に出てしまうこともあるそうです。
その場合は中枢性尿崩症、脳腫瘍、脳出血、脳梗塞などが疑われますが、脳の病気でこのような尿の異常が出る時はかなり重篤で、死が近いそうです。

・甘酸っぱい砂糖菓子のような臭い
尿にアセトン体という物質が出ているとこのような臭いがするそうで、糖尿病を疑う必要があります。

 

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まとめ

今回ご紹介した内容から、尿に異変を起こす病気はどれも、早期発見が重要な病気であることがわかりました。
色や臭いで気になる点がある方は、尿試験紙というものが市販されていますので、使用してみてはいかがでしょうか。

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主治医が見つかる診療所より

簡単な検査で尿潜血、尿蛋白、尿糖の3つの検査ができ、10枚入りで1000円ほどだそうです。

 


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