団塊スタイル『60代からの新快眠法』~高齢者の不眠症対策

dankaisutairuNHKの『団塊スタイル』で60代からの新快眠法と題した特集をやってました。

不眠っていうのは現代人なら誰しもが一度は悩むテーマですよね。
歳をとればそういうのから解放されるかと思いきや、実はそんなこともないようです。

というわけで、番組の内容をまとめてみました。

 

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60代からの不眠に対する2つのアプローチ

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まず結論から言うと、60歳前後からの不眠の悩みには二つのアプローチが必要です。一つは睡眠に対する認識を変えること。もう一つは具体的な睡眠のとり方を変えることです。

一つめの認識を変えるというのは、

『8時間睡眠が理想的な睡眠時間』

という認識を、

『睡眠時間は年齢とともに下がってくる』

という認識に変えるということです。番組では、睡眠力という言い方をしていました。

どういうことかというと、やっぱり寝るにも体力が必要なわけです。

歳をとると力もなくなるから寝ることが多くなるっていう風に思っている人が多いんですが、実際には寝るための体力も低下していますから睡眠時間は減ってきます。

にもかかわらず、8時間は寝ないとダメだっていう思い込みがあるので、無理にでも布団に入って寝ようとする。それが間違いですよってことです。

こういうことをやってると、2時間くらい寝ては目が覚め、1時間くらいウトウトしてまた2時間くらいで目覚め、、、という質の悪い睡眠をとるハメになってしまいます。

そういう状態から抜け出すために

“年取ると睡眠時間も短くなる”

という認識を持つことが必要になってきます。番組では厚生労働省のデータとして、65歳の睡眠時間は6時間程度というのが一般的だといっていました。

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厚生労働省発表の睡眠指針
 ◯65歳で6時間睡眠が一般的
 ◯高齢者には遅寝早起きを提唱

50歳超えると8時間も寝れなくて当たり前なんです。眠れないのに無理に布団に入るのはやめましょうってことですね。

で、重要になってくるのが趣味や生きがいです。

番組で登場した70代のおじいちゃんは、ガンとの闘病がきっかけで不眠に悩むようになったのですが、模型作りを始めたことで不眠から解放されたそうです。

睡眠時間が減るってことは、その時間は起きて何か活動していないといけないわけです。その時間にやれることがあると、睡眠時間は短くてもしっかりと深い睡眠が取れて不眠に悩むこともなくなります。

また別の方は睡眠外来に行って睡眠計なるものを取り付けて4日間過ごし、睡眠の状態を細かく記録して専門医にアドバイスをしてもらっていました。

この睡眠計、睡眠が浅い時にはグラフが黄色で表示される優れもので、一目で睡眠の良しあしを把握することができます。
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<出典:NHK>

ちなみにその方は睡眠時間を短くすることで不眠感から解放されたそうです。
睡眠って時間じゃないってことです。短くても深く寝ることが重要なわけです。
番組では

長い睡眠時間=浅い睡眠
短い睡眠時間=深い睡眠

という認識で間違いないといってました。

また、別の方(前述の方の奥さま)は、夜、寝る前の10分程度のうたた寝が睡眠を浅くしている可能性が高いってことでした。
うたた寝っていうのはする時間帯でその効果が大きく変わってくるそうで、たとえば主婦の方が朝の家事が一段落してから午前中にうたた寝をするのはむしろ健康には良いことなんだそうです。

しかし、夜、寝る前にするうたた寝はその後の本睡眠を浅くする悪影響があるためこの方の場合でいえばやめた方が良いって話でした。

あと、睡眠薬はどうかって話もありました。
睡眠薬っていうのは、長く摂取するとその効果が薄くなってくるそうです。それよりも、睡眠というのはクセづけができるそうで、睡眠薬で深い睡眠をするクセを付け、クセづけできたら睡眠薬はやめて自力で寝るようにすると非常に有効なのだとか。

もう一つ、寝酒についてですが、これは巷でも良く言われていますが、よくないそうです。
寝つきはよくなっても睡眠の質は間違いなく下がるそうです。なので、お酒は食事の時に飲んで、その後は飲まないというのが一番みたいですね。

というわけで、以下、番組メモです。参考になれば幸いです。

【番組メモ】

<街の人にインタビュー⇒『睡眠の悩みは?』>
×寝つきが悪い
×3時間4時間で目が覚めて寝られない
×ぐっすり寝て起きた時のさっぱり感がない
×8時間は寝たい

女性の場合は更年期を過ぎてから睡眠不足になる人が多く、睡眠薬の処方も50歳以上だと女性が多くなるそうです。

8時間寝ることが必要という思い込みがあるので寝ようとしてしまう。寝るにも体力がいるので体力がなくなって来れば睡眠時間もなくなってくる。無理に長く眠らないようにしようというのが国の指針にもなりつつある

睡眠外来というものがある
睡眠計をつけて睡眠状態を把握し対策を講じる
⇒短時間睡眠を心掛ける
  ⇒睡眠時間を短くしていくことで夜中に目が覚めることが少なくなる

睡眠時間が長い=浅い睡眠
睡眠時間が短い=深い睡眠

62歳主婦の場合
 更年期が過ぎた頃から不眠に悩む
 布団に入っても2時くらいまで意識がある
 頭痛、肩こり、だるさが午前中続く
 仕事の配置転換がきっかけ
 仕事のことが脳裏を横切りなかなか眠れなくなる
 かかりつけの医者から睡眠薬を処方されるとすごく楽になる
 睡眠薬を使い続けてよいのか心配

この主婦が睡眠外来でしたこと
 血液検査(血中のストレスホルモンの量を調べる)
  ⇒多ければストレスホルモンを抑える治療が必要になる

睡眠計でわかったこと
 夜に寝る前に10分、20分程度のうたた寝をしている
  ⇒寝ているので床に入っても寝つきが悪い
  ⇒眠れない原因になっている可能性

夜のうたた寝は、食事前に別の食事をするようなもの。

家事が一段落した後の午前中のうたた寝は良い。

睡眠薬処方は間違いではないが、うたた寝を辞めることで薬なしでも改善できる可能性がある。

睡眠薬は長く使うと効果が落ちてくる。睡眠はクセづけが可能なので、睡眠薬で良い睡眠のクセづけをして睡眠薬を辞めるのがベスト。

女性の睡眠薬の処方率は55歳以降に一気に上がる。女性特有の悩みが増えてくるため(更年期、介護など)。

不眠の症状は一気に悪くなる。加齢による睡眠力の低下があるので一度落ちた睡眠の質は戻らない。

睡眠力はどうやっても下がる。定年で思う存分寝れるから睡眠の質は上がるという思い込みをしている人が多いがそんなことはない。

高齢者の睡眠で大切なこと
 ⇒睡眠時間を短くする=活動時間を長くする
  ⇒活動時間を長くするするためには生きがいを持つことが大切

うたた寝を模型造りで解消した方の話

趣味を捨てない、昔やっていた趣味を復活させる。
うたた寝防止のため、高齢者は夜は明るくしておく。

寝酒はよくない。夕食時までにしておく。お酒は睡眠薬ではない。寝つきはよくなるかもしれないが睡眠の質は悪くなる。

以上です。


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