認知症を予防するワクチン薬開発

厚労省が2012年に発表したデータによると、日本の認知症患者は462万人、2025年には65歳以上の実に5人に1人が認知症になるという予測が出されています。また、世界に目を向けると、毎年新たに990万人もの人が認知症になっていると国際アルツハイマー病協会が発表しています。
日本と同じように認知症の急増に頭を悩ませるアメリカでは、過去20年で100を超える認知症の新薬が開発失敗し、アメリカ政府は認知症治療薬の開発に1000億円以上を投資しているとされています。

日本でも団塊の世代の方々が老後世代に突入したので、テレビなどでも老後に焦点を当てた話題が多いですが、それにつれて認知症の話題も取り上げられることが多くなっています。
そうした話題の中でよく言われているのがいかにして認知症にならないかという話題です。

 

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ワクチンで認知症予防が可能に!?

この程、オーストラリアとアメリカの共同研究チームが認知症の新薬を開発したと発表し世界をびっくりさせました。この新薬(ワクチン)、なんと認知症の発症を予防するというのです。
研究したのはアメリカのカリフォルニア大学とオーストラリアのフリンダース大学。カリフォルニア大学は世界トップクラスの大学、フリンダース大学はアデレードにあって世界TOP300に名を連ねる大学になります。ちなみにフリンダース大学は広島大学と提携しています。広島大学はマウスを使った実験で歯のないマウスにはアルツハイマーの原因の一つであるアミロイドベータ蛋白が沈着しやすいという研究を発表しています。

正常マウスと先天的に歯の生えない大理石骨病マウスを対象として、中枢神経系の大脳皮質、海馬、視床などにおける同蛋白の沈着と海馬周辺の神経ニューロン数について世界で初めて検討しました。その結果、大理石骨病マウスでは、特に大脳皮質においてアミロイドベータ蛋白の沈着による老人斑の形成が多数検出されたのに対して、正常マウスではまったく認められませんでした

http://home.hiroshima-u.ac.jp/forum/2004-6/gakumon.html

よく知られているように、認知症の半数はアルツハイマー型の認知症です。今回発表された新薬は、アミロイドベータ蛋白タウ蛋白を分解し脳内での蓄積を防ぐ働きがあるそうです。そのため、認知症の発症を予防できるばかりか、初期の認知症であれば回復も見込めるという画期的なものです。
まだ臨床結果を待つ必要がありますが、3年から5年で医療現場で使われるようになるだろうと担当者も自信を見せているということです。

今現在、日本には4種類の認知症の薬がありますが、そのどれもが認知症の進行を遅らせるための薬で、発症を防ぐ薬はありません。この薬が実現すれば50歳くらいから認知症の予防接種を実施することで認知症患者を激減させることができるようになるかもしれません。

 

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現在の認知症予防法

夢のワクチン治療が現実味を帯びてきたとはいえ、今の段階では有効な予防薬はありません。この新薬が日本でも承認されるとしても何年も先の話でしょう。それまではしっかりとアナログな方法で予防していきましょう。

脳の血流をアップさせる

認知症の予防には脳の血流をアップさせることがとにかく重要です。血流が増えることで脳の神経細胞(ニューロン)が作られシナプスが活発に働き、その結果、記憶力が増強されます。

脳トレ
20160930140355脳トレとは、頭を使う様々なトレーニングのことです。パズル、計算問題、読み書き、麻雀、オセロ、ゲームなどです。最近ではゲームセンターに高齢者が多いと話題になることも多いですが、認知症予防の観点からも良いことだと言えるでしょう。


よく咀嚼する
20160930140553歯があるのとないのとでは認知症のリスクが大きく変わるそうです。咀嚼するという行為は脳を刺激することがわかっており、入れ歯でも良いのでしっかりと噛むことで脳の血流を向上させることができるそうです。また、ガムを噛むことも有効な対策です。


有酸素運動をする
20160930140654有酸素運動は血流も増えますし酸素も大量に取り入れますから脳機能の向上に役立つとされています。このことは米イリノイ大学の研究でも証明され、多くの医師も推奨しています。適度な運動におさめておくことが大切です。


予防に有効とされるオイルを摂取
20160930140819少し前に、アメリカ人の女性が、認知症になった旦那さんにココナッツオイルを飲ませたところ、一ヶ月程度で劇的に認知機能が改善したと話題になりました。日本でも一部の老人ホームでココナツオイルは食事や間食に取り入れられています。
このように、認知機能を回復させるとされるものを積極的に摂取するのも有効です。ココナッツオイルの他に亜麻仁油やえごま油も良いとされています。

 

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かつて不治の病とされたガンも最近では新薬や新たな治療法が続々と出てきて克服可能な病気になりつつあります。C型肝炎も同じように完治が難しい病でしたがこちらも新薬によって9割以上の人が治せる病気になってきています。認知症も克服可能となる日も近いのかもしれません。


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