性格の変化など認知症の予兆について~健康カプセル!ゲンキの時間より

歳を重ねるとともに気になってくる「認知症」。先日の『健康カプセル!ゲンキの時間』では、認知症を見極めるポイントを紹介していました。自分や家族に認知症のサインが出ているかを知るために役立つ内容だったのでまとめておきます。

 

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認知症のサインを見極めるポイント(記憶)

認知症といえば「物忘れ」をイメージする人は多いかもしれません。番組では、中高年の物忘れあるあるが認知症のサインなのかの判定を精神神経科医師の古賀良彦先生(杏林大学教授)がしていました。

●人の名前を忘れる
会ったことや話したことは覚えているけれども、名前だけが思い出せないのは認知症のサインではありません。けれども、その人に会ったことがあるかどうかを覚えていない場合は注意が必要だそうです。

●同じものを複数回買う
家にある食材や本を家にあることをすっかり忘れて、また買ってしまったという経験はありませんか?もし、これが「ときどき」であれば認知症のサインではないそうです。けれども、3回以上同じものを買ってしまった場合は要注意

●経験したことを思い出せない
記憶の定着率は、心が動いたかどうかで変わります。ですから、映画を見たことは覚えているけれども、結末が思い出せないのは映画がおもしろくなかっただけ。けれども、映画を見たり、本を読んだりした記憶がなくなっているのは要注意。読んだことのある本を半分以上読んでから、読んだことがあるのを思い出した場合は認知症のサインの可能性があるとのことです。

 

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軽度認知障害・軽度行動障害

・会ったことがある人の存在を覚えていない
・同じものを3回以上買う
・1度読んだことのある本なのに読んだことを覚えていない

このような状態は正常と認知症の中間で、「軽度認知障害」と呼ばれているとのことです。MCIと言ったりもします。
軽度認知障害は記憶に関する認知症のサインですが、性格や料理の味付けなど行動に認知症のサインが出ている場合は、「軽度行動障害」といいます。
軽度認知障害や軽度行動障害を発症してから5年以内に約7割の人は認知症に進行してしまうとのことです。しかし、この軽度認知障害の段階であれば認知症への進行を予防できるとする専門家もいます。

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アメリカで行われた5年にわたる実験では、軽度認知障害(MCI)の段階で対策をしたことで、4割の人は認知症への進行を予防し、1割の人は正常に戻ったという結果が出たとNHKなどが取り上げています。
当サイトでは以下のページで関連情報を掲載していますので気になる人はこちらも是非読んでみてください。

認知症が予防できる歩き方とMCI〜NHKスペシャル認知症革明より
認知症は予防可能!~主治医が見つかる診療所【認知症完全予防スペシャル】まとめ

 

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認知症のサインを見極めるポイント(行動)

軽度行動障害のように、認知症のサインは行動にも出てきます。どのような行動が認知症のサインなのかをまとめておきます。

●性格の変化
古賀先生によると、厳しかった人が丸くなったり、優しかった人がきつくなったりなどの性格の変化は認知症の始まりである可能性が大。とくに自覚がない場合は注意が必要とのことです。
性格の変化は自分では気がつきにくいので、家族で気にかけていることが大切になります。

●料理の変化
子どもが独立して夫婦二人分の食事だけを作るようになったときに、品数が減るのは一般的。料理に張り合いがなくなっただけで、認知症のサインではないとのことです。けれども、夫の好きなものを忘れてしまったり、作らなくなってしまったりは要注意。また、毎日同じ献立、料理の味が変わってしまったなども認知症のサインだそうです。

 

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認知症を早期発見するための最新技術

番組では、認知症を早期発見するための最新技術を2つ紹介していました。
●早期アルツハイマー型認知症の診断支援システム
東京都町田市にある「なかはら脳神経クリニック」(院長:脳神経外科医の中原邦晶先生)には、50歳以上を対象とした早期アルツハイマー型認知症支援システムがあるそうです。これは、MRI検査で撮影した脳の画像で脳の萎縮割合を調べるものです。
認知症になると脳が萎縮するので、下の画像のように黒い部分が増えます。

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健康カプセル!ゲンキの時間『認知症のサイン』より

重度の認知症の場合は、黒い部分がとても多くなるとのことです。

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健康カプセル!ゲンキの時間『認知症のサイン』より

このシステムを使った検査の診断のポイントは2つです。1つ目は、海馬の萎縮の度合いの数値化。

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健康カプセル!ゲンキの時間『認知症のサイン』より

そして2つ目は、海馬の萎縮度合いが色彩化されることです。

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健康カプセル!ゲンキの時間『認知症のサイン』より

認知症は予防や治療のためには早期発見が大切です。少しでも気になる症状があれば、画像検査を受けることを中原先生は勧めていました。

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早期アルツハイマー型認知症支援システムについて、さらに詳しく知りたい場合は
「なからら脳神経クリニック」のホームページをご覧ください。

●指タップ検査
認知症になると左右の手の連携やリズム運動ができなくなります。その指の動きの変化から認知症を診断するのが現在研究中の「指タップ検査」だそうです。
この検査は、とても短時間で行うことができます。両手の親指と人差し指にセンサーをつけて、親指と人差し指をタップさせるだけです。
最初は、両手の親指と人差し指を同時にタップします。15秒間の間になるべく早く行います。指の間隔は3㎝~4㎝開かなくてはいけません。次は、左右交互にタップさせます。こちらも15秒間です。
この検査では、指を動かす速度やリズム感などから認知症の診断ができるそうです。数年後の実用化を目指しているとのことです。

 

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簡単な認知症の予防法

認知症の予防には早歩きが良いそうです。もし誰かと一緒に歩いている場合は、会話ができないぐらい早く歩くのが大切だと古賀先生は説明していました。早歩きは、段差や障害物など目から入ってきた情報をすばやく処理して行動するので脳の刺激になるそうです。

軽度認知障害についてさらに詳しく知りたい場合はこちらの本がお勧めです。

MCI(認知症予備群)を知れば認知症にならない!
奥村 歩

 

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まとめ

認知症は早期発見が大切なので、家族や周りの高齢者の変化には敏感でいたいですね。そして、周りの人に認知症のサインが見られた場合は、医療機関に相談するなどすぐに行動できるようにしておきましょう。


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