今年も東京でインフルエンザの流行期に入ったとの発表がありました。
(東京都インフルエンザ情報より)
毎年話題になるインフルエンザですが、これには予防ワクチンの接種が推奨されています。しかし、予防接種を受けたにもかかわらずインフルエンザにかかってしまったという人も結構たくさんいます。3000円程度する予防接種なだけに、しっかりと効果を発揮してもらいたいのですが、実際のところはどうなのという内容で『たかじんNOマネー BLACK』で取り上げられていました。
ちなみに、2013年のメグミルクの調査によると、インフルエンザの予防接種を受けた人は25.5%、受けなかった人は74.5%ということでした。
書店に行けば、インフルエンザをはじめとした予防接種に疑問を投げかける本が並んでいます。
番組で紹介されていた本
この本の中では、『インフルエンザワクチンは打たないで』という見出しのもと、インフルエンザが重症化を防ぐという証拠はどこにもないといった内容が書かれているそうです。
この問題について解説した医師はこの番組ではおなじみの4名。
・医学博士・医療ジャーナリスト 森田豊医師
・近畿大学医学部講師 榎木英介医師
・産婦人科医 富阪美織医師
・産婦人科医 丸田佳奈医師
榎木医師の見解
受けるべき
『様々な研究のもと、重症化を防ぐことやインフルエンザの蔓延を防ぐ証拠があると言われている。』
『自分も予防接種したのにかかってしまったことが3回あるが、3回で済んだという見方もできると思っている。』
富阪医師の見解
受けるべき
『日本の場合は副反応に過敏になりすぎている。』
『高齢者、妊婦、心臓や腎臓、肺などに病気がある方は特に受けた方が良い。』
『昔、子供たちが全員インフルエンザワクチンを打っていた時代と比べると、打たなくなった今の方がインフルエンザにかかっている数は増えているというデータが出ている。』
『インフルエンザワクチンのなかには鼻スプレータイプのものもあるが高い。』
丸田医師の見解
受けるべき
『身体が弱っている方、子供や妊婦、全身状態が悪い方は特にかかってしまうとそれがきっかけになっていろんな臓器に影響を及ぼして最悪は死に至るケースもありうるので打った方が良い。』
森田医師の見解
受けるべき
『インフルエンザワクチンを打つことで別のタイプのインフルエンザにかかりやすくなるということは絶対にない。あり得ない。』
『インフルエンザワクチンの仕入れ価格は1000円以下(病院によって違う)。3000円以上で売っている現状は高すぎる。』
『インフルエンザワクチンが儲かるという側面はあるが、それであっても打った方が良い。』
『ワクチンの反対派が多い理由は副反応にある。インフルエンザワクチンが原因で命を落とした可能性があるケースが年間数例ある。ただし亡くなったのは持病を持った高齢者とかなのでワクチンとの因果関係がはっきりしていない。』
というわけで、医師のみなさんはそろって受けた方が良いという回答でした。
インフルエンザの予防接種が確実なものではないというのはよく語られることで、ウイルスの形状が違うと全く予防効果がないというケースもあるそうです。しかも、毎年流行しているインフルエンザは、私たちからは同じ種類に思えても、微妙にウイルスの形が違っているのが普通だそうです。この場合、ワクチンの形と違っていたら予防接種した甲斐もなくインフルエンザを発症してしまいます。
とはいえ、限られた種類のインフルエンザには効果を発揮しますし、榎木医師が言われているように発症しても重症化を防ぐという話あるそうなので、しないよりはした方がいいといえるでしょう。