毛細血管のゴースト化がシミ・シワ・薄毛やがんを引き起こす~主治医が見つかる診療所より

私たちの体には血管が張り巡らされています。
その血管の中でも先端に近い部分などには「毛細血管」と呼ばれる、非常に繊細ですが大変重要な役割を果たしている血管があります。

マイナビニュースの記事によれば、その毛細血管が“ゴースト化”してしまうと、女性が気になるシミやシワ、男性が気になる薄毛などの老化現象が引き起こされ、肩コリや冷え性などの様々な不調も出てくるといいます。

ゴースト血管については『主治医が見つかる診療所』でも詳しく紹介されていましたので、それも参考にしながら見ていきましょう。

 

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ゴースト血管とは

番組では、「ゴースト血管」について詳しい金沢医科大学の赤澤純代氏のもとを、冷え性や薄毛が気になるという女性(51歳)が訪ねて、診てもらっていました。
女性の手の爪の生え際に特殊なカメラをあてて毛細血管を撮影してみると…

主治医が見つかる診療所より

このようになっていました。赤澤氏によれば、血管が少し減っている状態だといいます。存在している血管もくねくねとねじれており、元あった毛細血管が消えてしまったため、並び方もまばらです。
正常だと、以下の写真の左側のようになっているそうです。

主治医が見つかる診療所より

血管が等間隔に、まっすぐ伸びています。

この女性の爪先のように血管の流れが悪くなることを「ゴースト化」と呼びます。
毛細血管がゴースト化するとその部分に酸素や栄養が届かなくなり、さらに老廃物がたまるので、さまざまな弊害が生じるのです。

不定愁訴(なんとなく体調は悪いが原因がよくわからない諸症状)のある人には、毛細血管が減っていることも多いそうです。
番組で肌の不調を訴えた女性(20〜70代)15人を調べると、そのうち14人から毛細血管の異変が見つかっていました。

加齢とともに少しずつ減っていくのは自然なことなのですが、女性ホルモンの作用によって血流が保たれるはずの若い人でも、ストレスや疲れ、不摂生などによって血管がゴースト化している人が増えているそうです。

加齢で毛細血管が減っていく理由

上記のような悪い生活習慣がなくても40代半ば辺りから毛細血管は減り始め、80代になるころには約4割も減ってしまうそうです。

大阪大学微生物病研究所の高倉伸幸教授によると、毛細血管は内側が「内皮細胞」、外側が「壁細胞」でできており、内皮細胞の受容体「Tie2」(タイツー)に壁細胞の分泌物である「アンジオポエチン-1」(Ang1=アングワン)が結合することで内皮細胞同士がしっかりくっついた丈夫な毛細血管になっているといいます。
しかし、老化によってAng1を分泌する力は弱まってしまうため、毛細血管が自然とゴースト化していってしまうのです。
そこで、Ang1に変わる物質を食べ物として摂取すれば有効なのですが…

その食べ物は、後ほどご紹介いたします。

参考:
マイナビニュース(http://news.mynavi.jp/kikaku/2017/02/07/003/
ウーマンexcite(https://woman.excite.co.jp/article/beauty/rid_Doctorsme_5112/

 

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ゴースト血管のチェック法

下記の5項目のうち、あなたはいくつあてはまるでしょうか?

1, 白髪が増えた
2, 目が疲れやすくなった
3, 目の下にクマができやすくなった
4, 体がむくむことが増えてきた
5, しっかり睡眠をとっても翌朝疲れが抜けなくなった

赤澤氏によれば、ひとつでもあてはまれば毛細血管がゴースト化している可能性があるといいます。当てはまる項目が多いほど、程度が重くなっているとみられるということです。
5の「疲れの抜けにくさ」については、肝臓や腎臓などにある毛細血管がゴースト化することによって解毒が進まず、疲れが抜けにくくなるということだそうです。毛細血管は指先など、目で見てわかる体の末端にだけあるわけではないので、このような深い影響をおよぼすこともあるのです。

・体を見てわかるチェック法

毛細血管をチェックするには、足の内側のくるぶしの下を見てみると良いそうです。
この部分は皮膚が薄いので、血管の状態を目視でも確認しやすいのです。
正常な人は太くて青い血管が並んで見えるはずです。

主治医が見つかる診療所より

一方で、異常が生じていると、青い血管の周りに赤紫の細い血管が浮きあがって見えるはずです。

主治医が見つかる診療所より

血流が悪くて未完成のままになった血管、つまりゴースト化している血管がその赤紫の細い血管です。

手の指で見る方法

指先(指の腹)を押して離したときに白くなった部分がすぐに赤く戻れば、血流が正常に流れている証拠です。

主治医が見つかる診療所より

むくみがある人や冷え性の人は、これがすぐに赤く戻らないことも多いそうです。

毛細血管のゴースト化によるさまざまな影響

ひとりの成人の毛細血管の長さは、地球2周半分にもなるといいます。
それだけの血管が身体中に張り巡らされていると思うと驚きですが、そのうちの90%が毛細血管だそうです。

主治医が見つかる診療所より

これを聞くと、毛細血管がやせ細って栄養や酸素が不足した結果、さまざまな症状が出ることも納得できる感じがします。

さらに、ゴースト化の影響は不定愁訴だけではありません。
血管がゴースト化した部分によっては狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、一番ひどいとがんにつながる可能性もあるというのです。
血管が無くなる前にはさまざまな炎症が起こるためこれらの誘因となるそうですが、心臓にも毛細血管が網目のように広がっていますから、一部がゴースト化すると心筋梗塞などを引き起こすというわけです。

主治医が見つかる診療所より

血管がゴースト化すると、その周囲にがん細胞が増殖しやすいこともわかってきているそうです。

ここまで見てきておわかりの通り、ゴースト化が起こる場所によって、引き起こされる症状が変わってきます。
肩周辺で起きれば肩コリになりますし、冒頭で記した薄毛は頭皮の毛細血管でゴースト化が起きると生じます。(白髪にもつながることがあるそうです。)

番組に登場した丁宗鐵医師によれば、がん組織の周辺の血流とリンパの流れが滞っている状態を漢方では「瘀血(おけつ)」というそうです。その周辺では血管のゴースト化がよく起こることがわかっており、研究が進められているそうです。

粘膜の血流が悪くなるとそれを修復するために永遠に細胞分裂する修復細胞が出てくるそうで、これが「がん」なんだそうです。毛細血管を普段からゴースト化させるような習慣がガンを引き起こすリスクを上げるのはこのためです。

脳にも毛細血管がたくさんあります。
脳は体重の30〜50分の1の重量ですが、そのうち血液量は5分の1にもなるという、たいへん血液量が多い臓器です。その分毛細血管の量が多いので、ゴースト化が進むと脳梗塞や認知症などが起こりやすいこともわかってきています。

目にもたくさんの血管が走っています。
目はとても栄養が必要な器官なので、毛細血管がなくなると視力の低下や白内障など、さまざまな不具合が起こりやすいそうです。

毛細血管がゴースト化する原因

下図は魚の血管です。

主治医が見つかる診療所より

毛細血管の太さは赤血球1つ分ほどの細さしかないため、少し縮まったりするだけで血が流れなくなることがあるのです。

毛細血管がゴースト化する原因について、国立循環器病研究センター研究所の望月直樹医学博士は主な要因を3つにわけて解説していました。

1、運動不足
運動をする際には毛細血管を通して筋肉の隅々まで栄養を届ける必要がありますが、全く運動しなくなると下肢に血流を送る必要がなくなり、体は「使わない血管はもういらない」と判断して血管をなくすことがあるそうです。

2、肥満
たとえば脂肪の重量が10キロも増えれば、脂肪の部分に走らせる毛細血管の量は相当な量になるといいます。それでも心臓の拍出量は一定のままなので、余計な脂肪のところに血を流す分、行くべきところに血流が十分いかなくなって、そちらの毛細血管がゴースト化していくそうです。

3,食べ過ぎ
太っていなくても、食べ過ぎのクセがある人はゴースト化しやすいそうです。お腹に入った食べ物を消化吸収するために、胃や腸に血が集まります。暴飲暴食や常に間食をしている人は慢性的に胃や腸に血が集まっているため末端の血流が滞ってしまい、ダメージを受けやすいそうです。

※その他の原因
毛細血管のゴースト化の原因は、体つきや生活習慣だけではありません。
たとえばハイヒールやタイトなズボンなど、血行を悪くするものを習慣的に着用することも、毛細血管に悪影響を及ぼすそうです。

参考:
Doctors Me

毛細血管には筋肉がない

血管は温かい場所にいると緩くなり、寒い場所では緊張して狭くなります。これは血管の壁に細い筋肉があるためですが、毛細血管には筋肉がないため、手前の動脈が収縮して生み出す勢いによって毛細血管に血が流れていっています。

高血圧症や脂質異常症、糖尿病などの病気は、血管を傷害して血流を悪くするという共通点があります。このダメージは一番細い毛細血管から始まるので、毛細血管に異常が見つかった段階で対策することが大切です。
血管は新生するので、対策をすれば必ず改善させることができるわけです。

それでは、毛細血管の予防・改善法を見ていきましょう。

 

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ゴースト血管を改善する食材

赤澤氏によると、「ヒハツ」というコショウ科の食品が効果的だそうです。
ヒハツは沖縄では「島コショウ」と呼ばれてソーキそばに使われたり、ロングペッパーという異名を持っていたりするスパイスの一種です。
ピリピリとして苦味もあるそうです。

主治医が見つかる診療所より

すでに紀元前400年頃にはヒポクラテスがその薬効に注目し、インドの伝統医学アーユルヴェーダでは冷えをとり長寿を促す薬として用いられています。
世界で一番古いヒハツの文献は日本の正倉院にあり、聖武天皇がつかった漢方薬60種類の中にもヒハツがあったそうです。

これを粉末にして、肉にまぶして下味をつけたり、普段胡椒を使う場所をヒハツに変えたりするだけで、簡単に食事に取り入れることができます。
1日に食べる量の目安は、小さじ半分程度(約1g)で最大小さじ1杯までだそうです。
一度に多くを食べるのではなく、適切な量を継続して摂取していくようにしましょう。

ヒハツには消化不良や食欲減退を改善する効果もありますから、夏バテにも効果的かもしれませんね。
価格はコショウよりも高いですが、多くのスーパーでも手に入れることができますから、探してみましょう。

ヒハツの検証

番組では冒頭に登場した51歳女性が、10日間ヒハツを摂り続けると毛細血管がどう変化するかの検証をしていました。

ヒハツは1食でとっても3食にわけてもOKです。
女性は牛肉のステーキやお弁当のおかずなどにかけたり、そばの七味の代わりにして使ったりなど、さまざまな使い方をしていました。時には納豆やヨーグルトにもふりかけていて、お湯に溶いてのんだりもしていました。「カレーとお肉には特にあう」と話していました。
ヒハツは食べてしばらくすると身体が熱くなって目が覚めてくる感覚があるそうですから、夜寝る前は避けた方がいいかもしれません。

10日後に爪の毛細血管を撮影してみると…

主治医が見つかる診療所より

以前よりもすこし太くなって、流れやすくなっていることがわかります。

毛細血管のゴースト化には生姜も効くそうです。生姜をオーブンで乾燥させると血行を良くする作用が強くなるそうですから、覚えておくといいかもしれません。
シナモンにも発汗作用があって、胃が丈夫になるそうです。

姫野友美医師は、スキップなどの太ももを上げる動きやつま先を上げたり下げたりする運動も、血流を良くする運動として推奨していました。
やはり下半身を鍛えるのがいいようです。

まとめ

毛細血管のゴースト化には加齢だけでなく、生活習慣がかなり影響していることがわかりました。他の様々な病気や体調の異変にも共通することですので、改善を心がけたいものです。
ヒハツは摂り過ぎに注意しつつ積極的に食事に取り入れれば、実際の効果に加えて生活習慣改善の意識継続にもつながるかもしれません。
正常な毛細血管を取り戻して、より健康的な生活を送りましょう。


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