リンパの流れを整える~足痩せ、免疫力向上etc~主治医が見つかる診療所より

リンパの流れを整えると、美容や健康改善につながるという話を聞いたことがある人は多いかもしれません。けれども、正しい方法を知っている人は少ないようです。

先日の『主治医が見つかる診療所』では、リンパの流れを整えて、見た目をスッキリ若返らせる方法と免疫力を向上させる方法を紹介していました。

解説は、医療リンパドレナージ・リンパ浮腫(ふしゅ)治療が専門の佐藤佳代子先生(後藤学園付属リンパ浮腫研究所所長)とリンパ学の権威である大橋俊夫先生(信州大学医学部特任教授)でした。

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佐藤先生が専門としているリンパ浮腫とは、がんの手術でリンパ節を取り除いたり、放射線治療によってリンパの流れが悪くなったりすることで起こる慢性的なむくみのことです。悪化すると生活に支障がでる場合もあります。

佐藤先生は、リンパ浮腫のセルフケアの方法についてまとめた本を多数出版しています。

暮らしのなかのリンパ浮腫ケア(上巻) 腕のケア 実践ガイド
佐藤 佳代子

暮らしのなかのリンパ浮腫ケア(下巻) 脚のケア 実践ガイド
佐藤 佳代子

美容と健康にリンパの流れが関係する理由

リンパの流れがよくなると、見た目が若々しくなったり、免疫力がアップして病気にかかりにくくなったりするそうです。

まず、リンパの流れをよくすることで見た目がスッキリとし若返って見えるのは、リンパ液に体内の老廃物を集める働きがあるからです。それで、リンパがスムーズに流れているとむくみがとれるとのこと。

また、血のめぐりも良くなるので、皮膚が健康になります。その結果、肌のかさつきやくすみが改善するのです。

リンパ管の中には、リンパ液の他にもリンパ球という免疫細胞が流れています。それで、リンパの流れが整うと、免疫機能が向上し病気にかかりにくくなると大橋先生が説明をしていました。

 

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簡単にできる「リンパの流れ」セルフチェック

自分のリンパの流れがどうなっているのかが気になっている人は多いと思います。番組では、リンパの流れを知るためのセルフチェックの方法を紹介していました。

以下の7つの項目のうち2項目以上当てはまる場合は、リンパの流れが悪くなっているとのことです。

【チェックリスト】
1.昼間に眠くなることが多い
2.風邪をひきやすい
3.肌のかさつきやくすみが気になる
4.口内炎になると1週間以上治らない
5.汗をかきやすいが水分はあまりとらない
6.座りっぱなしの時間が長い
7.お風呂は入浴よりもシャワーで済ますことが多い

また、大橋先生によると、リンパは夜流れるので睡眠時間が少ないとリンパの流れが悪くなるそうです。

セルフチェックの結果でリンパの流れが悪くなっていると診断された場合は、これから紹介するリンパの流れを改善する方法を参考にしてくださいね。

 

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見た目を若々しくするリンパドレナージとは?

リンパドレナージは医療機関で行われているリンパの流れを改善する方法です。

一般的な美容マッサージのように揉んだり、押したりはしないそうです。リンパ管は皮膚のすぐ下にあり傷つきやすいとのこと。ですから、手で優しく触れてリンパを流すことが大切だと佐藤先生が説明していました。

見た目を若々しくするリンパの流し方の2つのポイント

番組では、見た目を若々しくするためのリンパの流し方のポイントを2つ紹介していました。

1.リンパの出口「鎖骨まわり」から流す
全身にあるリンパ管には、リンパ液という液体が流れています。

主治医が見つかる診療所より

リンパ液は老廃物を集めながら全身のリンパ管を流れて、最終的には鎖骨の奥の静脈に合流します。

このリンパ管と静脈が合流する部分(リンパ液の出口)がつまっていると、どんなに他の部分のリンパの流れをよくしても老廃物を輩出しりことはできません。ですから、リンパドレナージは、鎖骨のまわりからはじめて、リンパ液の出口を開放することが大切だそうです。

リンパ液の出口がつまっている状態は、降りることができない高速道路のようなものだと佐藤先生は説明をしていました。

2.リンパを流すときはごく優しく行う
リンパを流すときは、リンパ管を傷つけないように優しく行う必要があります。食器用スポンジのでっぱりが平らになるぐらいの力加減を目安するといいそうです。

 

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足が細くなるリンパの流し方

足はむくみが気になる場所の1つです。

足を細くするためにマッサージをするときに、足のむくんでいる部分を重点的に押したり、揉んだりする人は多いかもしれません。

けれども、足のリンパを流してむくみを取るためには、まずリンパ液の出口である鎖骨のまわりのリンパ管のつまりを取ることが大切だそうです。

番組で紹介していた足が細くなるリンパの流し方の手順をまとめておきます。

【足が細くなるリンパの流し方】
1.ウォーミングアップとして、鎖骨を動かすことを意識しながら、肩を前に5回、後ろに5回、大きくまわします。

2.足の付け根のリンパを流します。足の付け根に手をあてて、5回まわします。

主治医が見つかる診療所より

3.リンパ管の多い太ももの内側のリンパを流します。
足の付け根からひざまでを3ブロックにわけます。両手を太ももの内側にあてて1グロックにつき3回、鎖骨に近い方から徐々にひさまで手を下げていきます。このときも、優しくなでるようにすることを忘れないでくださいね。

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4. 足の付け根からひざまでのリンパを流したら、ひざから足の付け根に向けて両手でリンパを流します。

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5.ふくらはぎの裏側のリンパを流します。太ももの内側と同様にふくらはぎの裏側にはリンパ管が多いそうです。ふくらはぎも太ももと同じく三等分にして、上半身に近い方からリンパを流します。円を描くように両手で3回ほどまわします。少しずつ手を足首の方へさげていきます。

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6.最後につま先から足の付け根に向かって軽くなでます。

これで片足は終了です。片足が終わったら、もう片方の足も同じ順番(足の付け根、太ももの内側、ふくらはぎの順)でリンパドレナージを行います。

 

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足のリンパを流した結果は?

番組では、プロゴルファーでタレントの東尾理子さんがリンパドレナージに挑戦していました。

東尾さんが、太もも、ふくらはぎ、足首の太さを、リンパを流す前後で比べてみたところ、左太ももが1.3㎝も細くなったのをはじめ、計測した全ての部分が0.5mm以上細くなっていました。

これは、老廃物が流れてむくみがとれた結果だそうです。
両足で10分ぐらいの時間をかけただけなのに、このような違いが出るのは驚きですね。

佐藤先生によると1度に長時間行うよりも、隙間時間に少しずつでもいいから継続するのが大切とのことです。テレビを見ながら、お風呂で身体を洗いながらリンパを流すのも時間が節約できるのでオススメだと説明していました。

顔のむくみやたるみを改善するリンパの流し方

足だけではなく、顔もリンパを流すことでむくみやたるみが取れて若々しく見えるようになるそうです。番組で紹介していた顔のむくみやたるみを改善するリンパの流し方をまとめておきます。

【顔のむくみやたるみを改善するリンパの流し方】
1.右手の中指と薬指を左側の鎖骨のくぼみにあてます。そして、左手の中指と薬指は右側の鎖骨のくぼみにあてます。その状態で、くぼみの中をなでるように2本の指で5回ぐらいまわします。足のリンパを流したときと同じように、ゆっくりさするようにリンパを流すのがポイントだそうです。これで鎖骨のまわりにあるリンパの出口のつまりを取ります。

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2.首のリンパを流します。首のリンパを流すときは、首を上下2プロックに分けた下側(鎖骨に近いほう)から始めます。

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2つに分けた下のブロックのリンパを流すときは、3本の指(人差し指、中指、薬指)を首の付け根にあてて、3回ぐらいまわします。

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首の付け根が終わったら、首の上側に3本の指をあてて、3回ぐらいまわします。

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3.耳たぶの下に3本の指をあて、鎖骨へ向けて優しくリンパを流します。

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1~3までを3回ぐらい繰り返してください。

4.人差し指と中指で耳を挟みます。両手で大きく顔を包んでいるような状態です。この状態で手を反時計回りに3回ぐらいまわします。

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最後に、鎖骨に向けてやさしくさすりながらリンパ液を流します。4を3回ぐらい繰り返してください。

顔のリンパは朝晩に化粧水や乳液をつけるときに流すようにすると、時間の短縮になると佐藤先生が説明していました。

リンパの流れが整っていると免疫力が高まる理由

リンパ管は全身に張り巡らされていて、その途中にはリンパ液が溜まるリンパ節(少し膨らんだ部分)があります。

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例えば、風邪をひくと、ウィルスや細菌がリンパ液をつたってリンパ節に入ります。すると、リンパ節の中にあるリンパ球(免疫細胞)が細菌やウィルスと戦って、細菌やウィルスが広がるのを阻止しようとするそうです。

また、リンパ球が細菌やウィルスと戦う必要がないとき(健康なとき)は、リンパ節からリンパ球を全身に流すようにすることで免疫力が向上するとのことです。

リンパの流れと血液の流れの違い

心臓から流れた血液が全身をまわるのにかかる時間はたったの40秒。けれども、心臓のようなポンプ機能がないリンパ液がつま先から鎖骨まで流れるには約1日かかるそうです。

また、体調不良のときはリンパ液の流れが悪くなってしまいます。さらに、手首、ひじ、ひざなどの硬い関節の部分は、リンパ液が越えにくいとのこと。流れが遅いからこそ意識して流す必要があるそうです。

リンパ呼吸

大橋先生によると、リンパの流れを整えるには「乳び槽」を刺激するといいそうです。

主治医が見つかる診療所より

リンパ液の8割から9割が、内臓の奥の背中に近いところにある乳び槽に溜まっています。この乳び槽を押してリンパ液とリンパ球を流す方法として大橋先生が勧めていたのが、リンパ呼吸(横になって行う複式呼吸)です。

【リンパ呼吸の方法】
1.布団やベッドの上に横になり、へその辺りに両手を置きます。

2.7秒から8秒ぐらいかけて鼻から息を吸いながら、お腹をふくらませます。

3.手でへその辺りを押しながら、10秒ぐらいかけて口からゆっくり息を吐きだします。

1日10分ぐらい、毎日続けると免疫力が向上するそうです。

リンパ呼吸をする30分ほど前にコップ1杯の水を飲むと、リンパ液が流れやすくなります。いつもよりおしっこが近く感じるようになれば、リンパが流れているサインだと大橋先生が説明をしていました。

また、大きく腕を振って、歩幅を広くして歩くこともリンパの流れを改善することにつながると番組で紹介していました。

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大橋先生と佐藤先生が、番組で紹介していたよりもさらに詳しくリンパマッサージの方法について説明した本を出版しています。

老廃物を流して、むくみを解消・免疫力UP! リンパマッサージ健康法
大橋 俊夫

また、大橋先生はその他にもリンパ呼吸やリンパを流す方法についてまとめた著書が多数あります。

「リンパ呼吸」で不調は治る (「マッサージより効く」と大学の実験で判明!)
大橋 俊夫

リンパを流すと健康になる
大橋 俊夫

ビーナスリターン

番組では、若々しく見せるために、リンパの流れを整えることと同様に気にするべきこととしてビーナスリターンを紹介していました。

血管の専門家である岩井武尚先生(つくば血管センター・センター長、日本静脈学会理事長)によると、ビーナスリターンは、英語のVenous(静脈)とreturn(戻す)を組み合わせた言葉。血液が全身をめぐり静脈を通って心臓に戻ることを意味しているそうです。

若々しく見せるためには、とくに一番遠く(足先)からのビーナスリターンが重要とのことです。
ふくらはぎなど重力に逆らって血液を戻さなくてはいけない静脈には、血液を逆流させないための弁があります。

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ですから、足先のビーナスリターンを正常に行うためには、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割となって血管を拡張したり収縮させたりする必要があります。
足を動かさないでいるのは、ポンプが働いていない状態なのです。

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けれども、現代人は歩く機会が減っています。厚生労働省が発表している1日の歩数の目安よりも、実際の男女の1日の平均歩数は2000歩ほど少なくなっています。

また、子どもの平均歩数も1979年から1997年の20年間でおよそ半分になってしまいました。

この結果、ビーナスリターンに問題のある人が増えています。ビーナスリターンが整っていないことは、むくみ、たるみ、冷え、肩こりなどの原因になるとのことです。

ビーナスリターンの改善方法

毎日の歩く歩数を突然増やすのは難しいかもしれません。そこで、ビーナスリターンを改善する簡単な方法として岩井先生が「ビーナス運動」を紹介していました。

【ビーナス運動の方法】
1.椅子に座ってかかとを床につけます。
2.かかとを床につけたまま、つま先を10回あげる。
3.つま先を床につけたまま、かかとを10回あげる。
この運動を1時間ごとに1セット行うといいそうです。また、普通の人は30分、1時間と同じ姿勢でじっとしていると辛くなってしまいます。長時間同じ姿勢でいることを避けることが大切なのです。

mametisiki岩井先生は、血管の専門家として下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)やむくみを自分で改善する方法(ストレッチ、マッサージ、呼吸法など)をまとめた本を出版しています。

下肢静脈瘤・むくみは自分で治せる
岩井 武尚

まとめ

マッサージは痛みを感じるほうが効いているというイメージを持っている人は多いと思います。けれども、リンパドレナージは、優しくさすっているだけで、むくみがとれて見た目がスッキリするということに驚きました。

番組で紹介されたリンパドレナージ、リンパ呼吸、ビーナス運動はどれも自分で簡単にすることができます。どれも毎日続けることが大切です。負担になってしまうような方法だと続けるのは大変。ですから、隙間時間や何か他のことをしながらなど時間を有効活用して、肌の調子を整え、免疫力の向上を目指しましょう。


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