高血圧を改善する生活習慣・・・~きょうの健康より

高血圧というのは生活習慣次第で下がるものなんですね。アメリカでの研究では、減塩、減量、運動、節酒といった取り組みで3~5程度血圧が下がったという結果がでているそうです。140を超える程度の高血圧であればちょっとの取り組み次第で血圧を下げることも可能というわけです。
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札幌医科大学学長の島本和明先生によると、生活習慣の改善は高血圧治療の大前提だそうです。ここをしっかりやればちょっとした高血圧なら十分改善が可能ですし、改善できずに薬を使うにしても薬の効果を高めることがわかっているそうなので、ここはしっかりと対応すべきところなのです。もし、薬を飲み始めたのに生活習慣は改善しないままでいると、薬をよりきついものに変えなければならなくなります。やはり生活習慣は重要です。

食塩と血圧

塩分が血圧を上げるのは以下のような背景があります。

塩分を摂りすぎる

喉が渇く

水分を大量に摂る

血液量が増える

血管を圧迫する=高血圧

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日本人は食塩中毒といわれるくらいに食塩の摂取量は多いのだそうです。普段生活していてそんなことは考えたこともないという人は多いかもしれませんが、塩辛い食生活が当たり前なのだという自覚は持っておいた方がよさそうです。

【日本人平均の塩分摂取量】
男性11.3g
女性9.6g
【現在推奨されている塩分摂取量】
男性 9g/日(来年からは8g未満に変更)
女性 7.5g/日(来年からは7g未満に変更)
【高血圧の方の推奨塩分摂取量】
6g未満

塩分の多い食品

和食は世界的に見てもバランスが取れた優秀な食事だといわれていますが唯一の欠点が塩分が多いということなのだそうです。和食に定番の食品である干物、味噌汁、梅干し、漬物、塩鮭などはその代表です。また、国民食ともいえるラーメンはスープを全部飲むとそれだけで6gの塩分を摂取していることになります。できるだけ残すようにしましょう。
味噌汁も家で作る時はできるだけ具だくさんにして汁の部分を少なくすると塩分も少なくできて一石二鳥です。
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番組で紹介されていた食品の塩分量(写真の量での塩分量です)
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減塩に役立つ食材
上記で紹介されているように、当たり前に食べている食品でも意外に塩分は含まれているものです。これらを減らしていくには、やはりそれなりの工夫をすると良いようです。
基本的には酸味や辛味を加えてやれば塩分は少なくても物足りなさは軽減されます。すだちやレモンといった柑橘系のしぼり汁や、山椒などのスパイス類、あと、ダシをしっかり取ると塩分を少なくしてもおいしい味付けができます。
こう考えると外食中心だったり、料理を出来合いのモノだけですませるといった食生活では塩分摂取量を抑えることが難しいことがわかります。

高血圧と肥満対策

肥満になると高血圧になりやすくなります。血管を収縮させるホルモンが増えて血圧が上がる、また、ホルモンがアンバランスになることで腎臓からのナトリウム排出が減り血圧があがるといった関連性が指摘されています。
この場合の対策はダイエットです。体重を4kg減量すると、血圧は4.5/3.2mmHg低下するそうです。

またダイエットには運動も効果的です。高血圧対策としての運動であれば、ウォーキングなどを毎日30分以上すると良いそうです。ただし、なんでもかんでも運動が良いわけではなく持病がある人やあまりに血圧が高い人は医師の判断が必要な場合もあるとのことです。
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運動にはダイエット以外にも高血圧を直接やわらげる効果があることがわかっており、運動することで心拍数が上がり、心臓から塩分と水分を排出するホルモンが増えてきます。また、血流量が増すので血管の内皮細胞からホルモン様の物質が出てきて血管を広げる働きをするそうです。つまり運動をすれば血圧が下がるというわけです。
運動せねばと身構えるとなかなかプレッシャーも大変ですからできるだけ歩くことを心掛けるようにするなど、日常生活の中でできることから始めるのが良いでしょう。

その他気を付けること

禁煙
タバコを吸うと血圧が上がるとはっきりわかってはないそうですが、タバコは動脈硬化を進行させるそうです。高血圧も動脈硬化を引き起こすことがわかっていますので、高血圧の人がタバコを吸うとダブルパンチとなって良くありません。

節酒
お酒は適量内であれば血圧を下げる効果があります。しかし適量を超えてしまうと確実に血圧をあげてしまうので適量を守った飲酒が大切です。

ストレス
ストレスも確実に血圧を上げる要因になるそうです。できるだけストレスから身を守るようにする必要があるそうです。

【解説】
札幌医科大学学長 島本和明先生
※高血圧ガイドラインの作成委員長


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